前作「マルホランド・ドライブ」が、よかったので、昨日は、デビッド・リンチの5年ぶりの新作を観ようと、新宿へ出かけたのだが、満席続きでチケットが取れなかった。人気が高いようだ。
その代わりに「怪談」を観た。映画もなかなかいいのだが、原作の三遊亭円朝作「真景累積ケ淵」(岩波文庫)を読むともっとおもしろい。
真景=神経である。維新を迎えて、幽霊というものは実在しないことになった、幽霊を見るのは神経の病のせいだということになったと、円朝は繰り返し嘆きながら話を展開している。近代的な、理屈の通った話の筋などは超越している。江戸人の近代的、都会的な面と、古代的、呪術的なものとが、絡み合って、吹き出しているという感じの物語である。江戸人の発想は、ほんとに大胆で驚くべきものである。
その代わりに「怪談」を観た。映画もなかなかいいのだが、原作の三遊亭円朝作「真景累積ケ淵」(岩波文庫)を読むともっとおもしろい。
真景=神経である。維新を迎えて、幽霊というものは実在しないことになった、幽霊を見るのは神経の病のせいだということになったと、円朝は繰り返し嘆きながら話を展開している。近代的な、理屈の通った話の筋などは超越している。江戸人の近代的、都会的な面と、古代的、呪術的なものとが、絡み合って、吹き出しているという感じの物語である。江戸人の発想は、ほんとに大胆で驚くべきものである。