A Moveable Feast

移動祝祭日。写真とムービーのたのしみ。

南海電車の百人一首

2009年03月31日 | 35mm
行きの南海電車で、通路を挟んで反対側の席に、母親と小学校低学年くらいの男の子と女の子が対面して座っていた。
母親が「百人一首、いくつ覚えた?」と尋ねると、男の子が「四つ覚えたよ」と答えて、暗唱し始めたのである。
「ふん、それは○○の歌やな」と言っている。
こういう場面を関東で見たことがなく、まだ関西には、日常的に、こういう文化が残っているんだなと思った次第。

われわれの生は眠りでできている。

高野山13

2009年03月30日 | 35mm
東の端に空海の廟所があり、西の端に大門がある。大門に至ってはじめて、西方のはるかな山々が眺望される。

高野山11

2009年03月29日 | 35mm
空海は、入寂したのではなく、入定したことになっている。
だから廟所の地下の石室で、今も永遠の行を続けていると伝承されてきた。
代々そのお世話をする僧侶が一人だけいるのだが、その人だけが石室への出入りを許され、千数百年の間、一日二度の膳が供されてきたのである。
歴史上一度だけ、観賢僧正という人がその石室に立ち入ったことが、今昔物語に、書かれている。
観賢は、石室で、空海の一尺に伸びた髪を剃り、衣を清浄にし、数珠の緒を付け替えて差し上げたとしている。
即身仏があるのか、お骨があるのか、一切他言されないし、高野山ではそれを問いただす者もいない。
永遠の秘密である。