A Moveable Feast

移動祝祭日。写真とムービーのたのしみ。

阿佐ヶ谷住宅(R)

2007年01月31日 | 8×10を始めよう
8×10のネガフィルムやスキャン画像を眺めていると、階調性を保持して、どこまでも細部まで解像してくる描写にはびっくりする。もの自体がぬっとそこに放り出されている感じで、徹底的に具体的なくせに、意味性が剥がれているという感じだ。
それに比べると、35mmフィルムは、より象徴的で、意味性を帯びやすいフォーマットと云える。だから意味性から逃れようという意図は、8×10では最初から用意されているのに対し、35mmでは、強い意志が必要とされる。
デジカメに欠けているのは、解像度や色空間とかということじゃなくて、むしろこういうことなのじゃなかろうか。

35mmでは、絞りを開けて撮影するというのが快感原理を刺激したが、8×10では、1/4秒などという、実感できる時間で、フィルムに光を当ててやるという感じが、気持ちいい。1/250秒や1/125秒は機械仕掛けの時間であって、人間の時間は機械で区切られてはいない。1/2秒や1/4秒という時間は、人間が思考を繋げてゆく最小単位の時間だ。こんなことが心地いいとは思ってもいなかった。

阿佐ヶ谷テラスハウスの日曜日

2007年01月29日 | 8×10を始めよう
 昨日の日曜日も、えっちら、ほっちら、重い8×10の機材を担いで、杉並区南阿佐ヶ谷の阿佐ヶ谷住宅を歩いてきた。ここの集合住宅について、話に聞いてはいたが、いろいろな感想を持った。ちょっと整理してから、次の機会に書くことにしようと思う。
 さきほどシートフィルムを現像し、水洗のトレイに沈めたところ。GRDとパノラマ・カメラでも撮影。