
この町では素晴らしい結婚式に出会った。

サン・マルティーノ教会の前、プレシビート広場に盛装した人たちが集まって来た。何があるのかと聞くと、これから教会で結婚式があるという。
「ちょっと拝見してもいいですか?」と試しに聞いてみると、「プレーゴ(OK)」との答え。お邪魔することにした。

そうこうしていると、1台のオートバイが華々しく到着した。ハンサムな紳士が運転し、後部にはなんと花嫁が乗っている。

待ち受けた人たちに颯爽と手を振って降り立つ花嫁。なんとまあカッコいい入場シーン。運転していたのは新郎かと思ったら、参加者が教えてくれた。「彼は花嫁のパパだよ」。

祝福を受けながら二人は教会へ。

と、その前に父親がヴェールをかけてあげる。

長いドレスの裾は子供たちが持って入場だ。

教会内には新郎が待ち構えていて、いよいよ式のスタート。

歴史ある祭壇の前で、神父さんの導きによるセレモニーが始まった。

教会の床はきれいに磨かれていて、ウェディングドレスの白が床に映って美しい。

まるで映画のシーンのようにドラマチックに進行してゆく。

その模様を、思わず通路にはみ出して見つめる子供のあどけなさにも、ちょっと見とれてしまった。

セレモニーもまもなく終了。感謝の言葉を繰り返して、そっと教会を後にした。