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新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

市民ぐるみの都市改造ーバロックの町へ・・・マルティナ・フランカ①

2016-08-16 | マルティナ・フランカ...

 マルティナ・フランカへは南イタリアのローカル鉄道sud-est線で向かった。この町はバロックの町。バロックといえばローマを思い出すが、南イタリアにも同様の町が存在する。

 この地方の中では一番標高の高いところ(431m)にあり、隣町のチステルニーノから、はるかに街並みが見渡せる。手前はトゥルッリの点在するイトリアの谷だ。

 駅前通りからしばらくは新市街を歩き、サント・ステファノ門から旧市街に入る。通りの邸宅はバロック様式で統一され、建物からはみ出したバルコニーにも工夫を加えた洗練された街並みだ。
 この門は一時凱旋門としての役割も持っていた。

 ほどなくサン・マルティーノ教会が見えてくる。1763年完成の町のシンボル的な教会だ。内部は高い天井がすっきりと気持ちよい。
 この町は18世紀ころ市民ぐるみの都市改造に乗り出し、新築、改築の建物にことごとくバロックの装いを施した。当時すでにバロック都市としての改造に先鞭をつけていたレッチェに刺激を受けたといわれている。
 地域の職人たちの技術の高さもあって、その都市改造は街を劇的に変貌させた。その1つがこの教会だ。

 主祭壇の聖母はちょっとポーズをとっているみたい。

 サン・ドメニコ教会。ここも18世紀のバロック様式だ。

 正面ファザードの装飾はその典型。天使たちはなぜかみんなぽっちゃり体型。

 天井には聖母被昇天の絵が。ここだけはスッキリの感じ。

 でも、祭壇はかなり派手で、まるでお祭りの飾りつけみたい。


 
 少し歩いてカルミネ教会に来た。ここも18世紀、1758年完成の教会だ。

 特徴的だったのが天井。6角形の格間が広がるデザインで、見上げているうちに吸い込まれそうな気持になってくる。


 聖母子像は新しいのか、現代の人形みたいだ。

 教会横の高台からは隣町のロコロトンドがはっきり見渡せる。晴れていたので見事な景観が展望できた。ロコロトンドへはここから次に目指そう。