小学校の２年生の時、初めてむささびを見て「リスが空を飛んでいる」と度肝を抜かれてから、いつかはあのように自由に滑空して見たいと憧れていた。６年生の時に障子２枚を両方の腕に固定し羽ばたけば飛べるのではないかと思い付き、腕っ節の一番強い同級生の克己君をぜんざい２杯１０セントで実験台に確定し、我が家の屋上から明日飛び出す段取りを決定したが、前日に克己君の姉が飛行羽２枚とも五右衛門風呂の薪にしてしまったので克己君は死なずに済んだ。
中三には鳥類が飛ぶ為には羽の構造骨格筋力などが不可欠であると学習し、もし人類が飛べるとすれば、その外観、胸と腕だけがやけに大きく、筋肉隆々と棒きれ足のまあ、鳩人間とでも言うしかなくなり、これは無理であるという事で羽ばたき飛行は断念し、やはりむささび式滑空しかないと結論。
最近見たジャンプスーツはスカイダイビングの進化系であり、ご覧になった方もいらっしゃると思うが、まさしくむささびの滑空で正確には緩やかな落下なのでしょうが、これは従前通り飛行機からダイブしなくてはならぬのでやや不満。
それでは凧にすればどうか、地上からじょじょに高度を上げ、その後自由に滑空するっうのは最高ではないかとむささび＋凧の原理を応用して新型スーツを作成する。大の字に両手両足を広げれば薄い飛行膜がピンと張り、まんまるＵＦＯに見えなくもないがバランス確保の為の尻尾が有る為、やはり見た目はむささびその物。スーツの色は可愛いモスグリーン。命名モモンガ１号。
台風４号が接近中でこれはまさしく天のお告げ。モモンガ１号を着込み雨除けのゴーグルを装着し、ならべく風を受けぬよう丸まりながらマンション階段を昇る。飛行の前に階段から落ちたら笑えません。へろへろで屋上に到達し風が最強のタイミングで思い切り大の字にジャンプ！！
あ～れ～、あっという間に後方に急上昇し我がマンション視界の遥か５０メートル下方へと遠ざかる。風力４０メートルを舐めとったわい、那覇の街が小さくどんどん遠ざかるし、息も出来ないし何処まで上昇するかも解らない。ＯＨモーレッなどと独り言をいう間も上がる上がる、あっ、あれは喜屋武岬うげげ、平和の礎らしい建造物をかすかに見たかと思えば・・・・・
はち公さんが消息不明になって３日経過しました。２日前九州管轄のレーダーに点らしきものが写っていましたがもしかしてそうかもしれません。台風４号と共に本州上陸したかもね。
先日新潟で目撃されたＵＦＯらしき飛行物体が青森県に落下しました。現地警察の発表によりますとその正体は沖縄県出身の冒険家（？）はち公と名乗っているとの事です。本人衰弱しきっており、又、話の内容が不審なことから本人の回復を待って事情聴取を行うとの関係者談話。
結論 台風の時は外を出歩かず大人しく生活しましょう。
