another Beatle

フリースタイル、且つ、創造的。(これが、理想ですが--)

春うらら---春にちなんで色々と--。

2009-03-21 20:57:08 | Weblog

  

  

                      

 

堺市内の中心部である

堺東を歩いていると

綺麗な桜と、春を匂わせる

花壇がありました。

自然を見ていると、         

春は確実に訪れています。

                 

     

 

                                  道路脇の桜

                                                                                                                                                                             

 

 

 

 「春うらら」という曲もありましたが、

  私は春になり、スカッと晴れた三月、四月頃には

  吉田拓郎の「春だったね」をよく思い出します。

  初めて聞いた時、新鮮な感動を覚えました。

 

                         

                   春だったね

 

僕を忘れた頃に

君を忘れられない

そんな僕の手紙がつく

 

くもりガラスの窓をたたいて

君の時計を止めてみたい

ああ 僕の時計はあの時のまま

風に吹き上げられたほこりの中

二人の声も消えてしまった

ああ あれは春だったね 

      

                (作詞:田口 淑子 -----部分引用)

 

 

詩人 TSエリオットは「荒地」の中で

春をこう歌ってます

 

四月は残酷極まる月だ

リラの花を死んだ土から生み出し

追憶に欲情をかきまぜたり

春の雨で綺麗な草根をふるい起こすのだ

         

                    (西脇順三郎:訳----部分引用)

      色んな春があるんですね。            

 

                            

 

 陽光桜と呼ばれています。

交配種ということです。

 

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ピアニシモ/小説  辻 仁成氏のこと-------。

2009-03-06 22:34:30 | Weblog

何が「ピアニシモ」なのかよくわかりませんが、

私なりの解釈をすれば、

この小説の最終章の静けさが、

多分「ピアニシモ」に値するとおもいます。

それほど最初から最後まで

この小説はうるさい音を立てている小説であります。

うるさいという言葉に

まったくの批判的ニュアンスを込めるつもりはありませんが、

主人公の置かれているいろんな環境に対して

幾分粗雑な描写があって、

主人公自身がいつも揺れている感じはします。

ただ最終章だけは、本当に、

ピアニシモ」というにふさわしい雰囲気で終わっています。

 

小説の中の主人公はツイていません。

高校のクラスの中で

周囲のものにいじめられ、殴られたりする場面があり、

結構念入りに描かれているので、

はじめ読んでいて、作者の怨念か?と思ったりもしましたが、

とにかくこの主人公は弱い。

だけど弱い人間が

本気で抵抗した時は

怖いですよね。

最後の方では、主人公をいじめた人間に対して

とうとう怒りが爆発して,主人公が

反撃を加えるのですが、

下手をすると、

刑事事件にさえもなりかねないほどのエネルギーを

内蔵した反撃なのです。

この辺が小説の中でさえも恐ろしいです。

喩えが適切かどうかわかりませんが、

去年、秋葉原で暴走したあのトラックに乗っていた人間の

行動にもなりかねないほどの反撃なのです。

 

 

状況が、高校という設定は物語が作り易いのでしょうか?

綿矢りさの「インストール」「蹴りたい背中」なども

状況が高校生活でした。

静かに思い出してみます。

自分の高校時代を-----。

結構スキャンダラスで、意外なことが、

たくさん埋没しているのかも知れないと思ったりします。

皆さまの高校生活も結構スキャンダラスだったのでは

なかったのではと、直感してます。

よく考えれば、成人になる前の

大人と子供の間にある

揺れている期間ですからね。

 

この小説のクライマックスは、伝言ダイヤルで知り合った、

同世代の女子高校生に

主人公が愛を告げる場面あたりからです。

(伝言ダイヤルでのコミュニケーションがかなり続いた後にです。)

彼は主張します。会いたいと!好きなんだと。

そして会う約束の場所も、時間も決めます。

私はこの下りを読んでいて、恋愛に発展するのかな?と、そんな思いが

頭の中によぎりました。しかし

結局彼女は待ち合わせの場所に現れず、

主人公は俗にいう失恋をします。

 

荒々しく自分の感情を彼女にぶつけ、

周囲にも放射していくのですが、

このあたりの描写が印象に残りました。

女子高校生が、

待ち合わせをすっぽかされて

怒っている主人公にいうセリフも面白いですね。

 

 

そして、映画であればENDINGシーンですが、

それが、この後に来ます。

嵐のあとの静けさが来ます。

この小説のENDINGはこんな感じです。

 

 ただ途中で主人公の父親の自殺があったり、

(主人公は父親を心の中で、あの人と言っている。)

主人公の観念的分身であるヒカルという人間を

この作家は小説の中に登場させたりで、

結構驚く部分もあります。

 

 この作家を調べていますと、

以前に競作で「冷静と情熱のあいだ」という小説を書いていました。

映画化にもなったので、皆様、ご存知かと思います。

たまたまこの映画の主題曲がエンヤだったので、

当時エンヤに興味があったので、サントラ盤を買っていました。

 

 

このCDの 裏を見るとこうなってました。

                                                                  

 映画「冷静と情熱のあいだ」のスチール写真になっていました。

 

 

                    競作の小説   

                   

           違った視点での、それぞれの小説らしいです。

 

 

辻仁成氏は恋愛小説を結構書いているのですね。

恋愛小説ではない小説のほうが、ずっといいと思いますが-------。

ピアニシモ」も恋愛小説でないので、私の好みのスタイルでもありました。

辻氏はロック歌手でベスト盤も出していて、(私は余り知りませんが)

ライブもやっていて、

(奥さんが歌手・俳優の中山美穂さんで)

何年か前、フランス語訳の自著でフランスの文学賞を獲り、

現在はフランスを拠点にして、頑張っているらしいです。

 映画監督、ロック歌手、詩人としての作品、芥川賞の作品、たくさんあって、

書ききれませんが、

機会があれば、また書いてみたいです。

この作家の恋愛小説でない小説であれば、

また読みたいと思います。

 

 

何十年ものブランクがあり、

元恋人同士が再会するという

彼の小説もあるらしいですが--。

 

参考/

 ピアニシモ:音楽の強弱の用語で、「出きる限り弱く」ということらしいですが---。

 

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