another Beatle

フリースタイル、且つ、創造的。(これが、理想ですが--)

ベッド・タイム・アイズ/山田詠美 氏 1年後に再読します。今の私にはこの小説のよさが分かりません。

2008-11-09 02:50:56 | Weblog
文芸賞、そして直木賞の小説である。
最初から、黒人男性との絡みの描写。
一瞬、村上龍氏の限りなく透明に近いブルーを思い出しましたが、
表現が少し汚い感じがしました。より即物的というか----。

それと気になったのが、作品中の麻薬類の表現、性の表現の多さ。
誤解を恐れずに言うと、こんな描写の多い作品がよく最近、賞を射止めてますね。
それも大きな賞を。
審査の方はもっと他の部分を見ているのかも知れませんが。

最後まで読みましたが、これと言って感動はありませんでした。
最後は一緒に住んでいる黒人が警察に捕まってエンド---。

話の流れ的には主人公と黒人男性との情事etc--。
そして主人公のお姉さんと黒人男性との情事etc--。
 主人公の嫉妬。
再び主人公と黒人男性との生活--。
警察の乱入--。
黒人男性が法を犯していることによっての逮捕。
(麻薬などでなく、もっと他の、政治的要素ありの--)
一人残された主人公--エンド。

筋もありきたりだと思うのですが--。
この本の最後のページには、評論家の方々の絶賛のコメント。
私には分かりませんでした。一年先にもう一度読んで見ます。よさが分かりませんので。麻薬、性表現が多すぎます。そしてジャズの話も使われている。どうも首を傾げます。ジャズ=麻薬類?時には--。本当に音楽を愛しているものは薬ですか?薬をしてない音楽好きも沢山いますよ。ただ所々、比喩の上手さがありますね。それは認めますが--。でも何回も比喩の上手さを見せつけられると--。

山田詠美さんのファンの方も沢山いると思いますので、一概に彼女の作品が--と私も決め付けたくありませんので、一年後に再読ということでお許しを。この本の最後に書かれてある評論家皆様の、
 傑出した小説、とか、選考の喜び、とかいうコメントは私にはさっぱり分かりませんでした。

話の流れが変わりますが「雨が好き」でナンカノ賞を獲った(中央公論賞でした。)高橋洋子さんはどうしているのでしょうかね。


ここ暫く「雨が好き」を読み返してみようと大きな書店を探してみましたがありませんでした。絶版ですかね。この小説はいい小説でした。
「ベッド・タイム--」に比べれば小振りかも知れませんが、私はどちらかというと、薬や性などの描写の少ない女流作家の方が好きです。高橋洋子氏はこれ一作切りで終わったのかもしれませんが--。調べてみたら、「雨が好き」の翌年「通りゃんせ」で芥川賞にノミネートされてますね。この「雨が好き」を読み返してみたら、つまらなかったということもあるだろうし、山田詠美氏のベッド・タイム--読み返してみたら、良かったということもあるかも知れません。それはありうることです。


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2 コメント

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Unknown (yukari)
2008-11-09 14:41:06
もう読まれたんですね。私も、山田さんの作品が出た頃は、村上龍を読んでいた時で、すこし二番煎じ的なダブった感があったのと(もちろん賞に選ばれるくらいですのでテーマとは別に作家として素晴らしいのだと思います)性・ドラッグものに飽きていた頃だったので、読まずじまいです。彼女の外見の印象もまたそのような感じで、自伝的な感じですもんね。唯一、当時映画化された「ラバーズ・オンリー」は読みましたが、別段ココロに残ったフレーズもなかったのですが。。(これこそ、再読したいような気がします)
また毛色の違う作品もたくさん書いてらっしゃるようなので、近年の映画「シュガー&スパイス」の原作等は読んでみたいです。
お話を伺って、「雨が好き」もとても興味が出てきました(^^)
アナザービートルさんの影響で、最近久々に本を読むようになり感謝です☆
ただ私の悪いところは、小さい頃からせっかち(いらち?)なのか、漫画でも何でも速読してしまう癖があるので、その物語の真髄を見逃しているかもしれません(><)
読んでて自分の好みでないものは途中で辞めてしまったり(^^;)再読でまた違った発見が多々あると思います。
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山田詠美氏 etc (アナザービートル)
2008-11-09 20:02:23
やはり自伝ですかね。自伝とすればすごい自伝ですね。ルックスは大人の方で、ベッド・タイム--の中では、主人公はJAZZシンガーでした。かつて、歌っていたのでしょうか。もしかすれば、今も歌ってるかも知れませんね。(笑)
それにしても、村上龍氏に似てますね。Yukariさんのおっしゃるように、彼の二番煎じ的な印象はどうも拭えません。
他の作品はまだ読んではいませんが、作品の散らせ方も村上氏張りですね。

洒落たナウいタイトルの作品が多いのは、やはり作家として上手いのでしょうね。ファンも多いでしょうね。意義のある作家とは思いますが--。

興味のない作品を無理に無理を重ねて読むこともないと思います、速読のすすめという本もあるくらいですから、Yukariさんの方法は間違ってないと思いますが--。逆にじっくり読んでも、本にそれだけの価値がない場合もあるかもしれませんね。難しいところですが--。

「雨が好き」は著者本人が監督をして、映画化にもなっていました。(ネットで分かりました。)映画の方は今はいいですが、長い間心の中で、時々思い出していた「雨が好き」の好印象を再確認したい気持ちです。





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