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[WWF]へーげる奥田の空談言説

サークル「WWF」主宰・へーげる奥田が適当に告知したり興味の対象について論じたりするウェブログである。

亀田さんとこのドタバタについて

2007-10-19 00:45:07 | Weblog

亀田一家のことなんですけどね。

まず前提として、私はボクシングの世界のことは全然知らないし、スポーツというのがあんまり好きでない人間でして、一方どっちかっていうと学生時代なんかは熱烈なプロレスファンだったわけでしてね。ああいうキャラはプロレスでは普通にいましたし(悪の正太郎君ワカマツとか)、あんな反則どってことないじゃん5秒以内だし、などと思うわけですよ。

悪役で売った例で思い出すのは、ラッシャー木村です。もともと国際プロレスでは「エース」だったのに、会社がつぶれて新日本プロレスに行ったもんで、なんだかヒールで売ることになったわけですな。で、アニマル浜口・寺西勇のトリオで「国際軍団」とか言って悪逆をつくしたわけですよ。もう、当時は憎々しくてね。私はイノキ主義者だったんで、髪切りマッチで乱入して猪木の髪の毛ジョキジョキ切った時なんかマジに怒ったりしましたが、今となってはいい思い出です。

問題は、その後なんだかんだで木村氏も浜口氏もけっこう活躍したりなんかして次第にイイ奴になったりなんかして、悪役からうま~くソフトランディングしたわけですよ。亀田家の場合、そのへんがえらく甘いですな。ああいう路線で売るんだったらそれなりの売り方をしないと、ちょっとでもコケた時ハードランディングでいろんなところに激突してぶっ潰れます。実際、いままでテレビ局の強引な売り方にいいかげんムカついていた方々の怒りをもろに喰らってしまったみたいですし。

だいたい打突系格闘技ってのはけっこうミズモノですから、負けた時のストーリーをちゃんと作っていないというのはどういう気でしょう。亀田家の行動規範の大半は少年マンガみたいなんだから、少年マンガのパターンをシミュレーションしとけばよかったんですよ。つまり、最初は「いてまうぞコラァ」とか「こんな奴ゴキブリや」とか言ってて、12ラウンド戦って負けた場合、おもむろにマイクを持って「完敗や。やるやないか」とかなんとか、なんかそれ系のこと言ったりするパフォーマンスをするなんてのは、「やられるとイイ奴になる」という少年マンガの黄金パターンですよな。キャラを生き残らせる場合はこれやんなきゃ。

まあ、あの亀田父の人はかなりマジに無教養でダメビトみたいですから、マンガしか読んでないわりにはウケるマンガのパターン分析なんかしてないみたいだし、こういった状況を解決するような能力はなさそうです。まあ、最近はみんなすぐ忘れますから一ヶ月もすればホトボリさめるでしょうけど。

あ、ちなみに私、亀田一家の連中ってすごい嫌いです。ああいう下品さ無教養さはどうもいかんですね。でも私、自分の好きとか嫌いという感覚をあまり重視していないんですね。たとえば昔、『大東京ビンボー生活マニュアル』という漫画がキライでキライで、もう超アグレッシブにキライだったので全巻揃えちゃいました。ああキライだ。重視すべきは、好きかキライかでなく観たいか観たくないかということなわけですよ人生は。ってことで、面白ければOKです。

沖縄の教科書問題

2007-10-09 00:54:22 | Weblog

いやどうも、沖縄の教科書問題はいろいろとスラップスティックを展開しております。なんか朝日を始めとする左巻き陣営(笑)は、11万人参加という主催者発表を知っててかウラ取りを怠ってかそのまま発表して産経に突っ込まれたり、ニュース番組で11万人とか4万人とか数が問題じゃないでしょうなどと開き直ったりいろいろ大変ですが、まず最初に報道機関がこの種の人数についてウラを取らずに事実と異なる報道をしたとしたら、それはかなりとんでもなく危ないことです。まあ、けっこういつもやってる水増しだし、なんと言っても主催者がそう言ってる以上もし違っても主催者の責任なのでいいやってえんで気にせずやっちゃったんでしょうが、昨今はグーグルアースとかもあったりして、現場にどのくらい人間が集まれるのか一発でわかっちゃったりするのでやな世の中になりましたですな。ともかく、新聞記事は何百年も残って一次資料となる可能性があるのだから、確信犯的ウソはものすごい悪事だという自覚を持ってもらいたいもんです。

しかし、なんといってもよくないのは、今回の教科書問題に対して「町村官房長官は、渡海文部科学相に対し、教科書の記述を再修正出来るかどうか、検討するよう指示した」というような感じで政治が介入しつつあることです。これはいろんな意味で非常にいかんと思います。

歴史教科書など歴史解釈については、学術の手に任せるべきだと私は考えています。こういう問題は、感情やら利害やらで恣意的に変更するべきではなく、学術的な方法で、Evidenceと専門家同士の批判精神で決めていく問題だと思います。よく、馬鹿な素人が「ウリはこんなに本読んでるので偉いので本当の歴史はこうニダ!!」とか言って得意になってるのを見たりしますが、しょせん素人です。プロはもうホント情報量も時間投資も覚悟も桁違いですから、こういった歴史上の事実についての問題はお任せすべきです。私なんかにしても、たとえば「南京虐殺はあった」だの「なかった」だの、そういう事実の有無には言及したことはありません。あくまで論者の思考方法や、中国なんかの発表が恣意的に変わってきたりする状況や、シチュエーションに対する疑問などに対する言及だけです。だってそんなんわかんないもん見てないし。見てないから、当時の資料を丁寧に注意深く時間かけて調べるしかなく、そういう作業は素人の手には余る問題だからです。

今回の、日本軍による自決指示についても、あったのかなかったのかもちろん私にはわかりません。ただ、状況として、「軍による直接指示があった」ことになっていないと困る人たちがいるという事実がどうも鼻につきます。つまり戦傷病者戦没者遺族等援護法の適用による年金や弔慰金の支給対象にならなくなっちゃう人たちというのが少なからずいるということで、直接経済的利害に直結する問題なわけですね。どっかの高校生による高校野球の宣誓みたいな文言で「ウソを教えないでください」だの「私たちは本当のことが知りたいのです」とかありましたが、まったくもってそのとおりです。私なんかは別になんの利害関係もないし、だいたい当時の状況から有形無形の軍による自決奨励があってもちっとも不思議じゃないと思ってますが、もし年金とかの支給によるオトナの事情によって歴史がひん曲げられていたとしたら、正しい内容に修正していただきたいなあ、程度の興味があります。

ただ、やはり今回に関してはやたらやすやすと政治が介入したということはまずいです。というのは、韓国による日本の歴史教科書の記述に対する介入に対して、「政治は教育に直接介入できない」という説明を行ってきた経緯があるからです。いままでは、いくらデモとかして騒いでも、日本には学術の独立の問題があるから政治が教科書問題に介入するルートはぜんぜんなく、従っていくら圧力かけてもダメですと説明してきたのに、いきなりコロっと政治が介入しているというのはダブルスタンダートと言われても反論できないでしょう。いままでそういう説明してきた韓国に対して非常に失礼だと思います。実際、

---引用開始-------------------------
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=91669&servcode=200§code=200

<取材日記>教科書問題 日本の二重基準

♯1.2005年4月7日、日本の町村信孝外相は向かい合って座った潘基文(バン・キムン)韓国外交部長官から激しく抗議を受けた。 当時、扶桑社の中学校歴史・公民教科書の独島(ドクト、日本名・竹島)関連部分が検定の結果、「韓国が不法占拠している竹島」という表現で記述されたからだ。 また「従軍慰安婦」表記はすべての教科書から消えた。

町村外相は潘長官の追及に「日本の教科書検定過程は韓国と違う。 一連の過程を経た個別の記述については、政府が削除や修正を要求したり修正したりすることはできない」と言って対抗した。

その数日後に日本を訪れた韓国国会議員団に対しても「ご存知ないようですが、(修正が)できなくなっているシステム」と短く語った。 さらに日本外務省のホームページに「日本教科書検定制度」というコーナーを設け、親切にも英語・ハングル・中国語の翻訳版まで付けた。 専門家で構成された教科書検定調査審議会が下した判断に政治は介入できない、というのが主な内容だった。 結局、韓国の修正要求は1件も受け入れなかった。 (後略)
---引用終了-------------------------

というように中央日報は怒ってます。正論です。それにこんな、デモだか決起集会だかによって恣意的に政治が教科書検定に介入するということは、なんか軍国主義チックで嫌ですね。日露戦争なんかのとき、最も積極的に戦争を主張したのは当時の「輿論」だったようです。煽ったのは朝日新聞とかですしね。いつか来た道ってやつです。グンクツの音が、です。
特にフクダ内閣は、相手のいやがることはしない主義だそーですから、竹島が日本の領土であるという主張も撤回するべきなんじゃないスか? まあ、韓国の新聞もだんだんオトナになってきていて、

---引用開始-------------------------
http://www.chosunonline.com/article/20071007000021
記事入力 : 2007/10/07 17:05:47
【コラム】韓国人は「沖縄集会」を取り違えるな(下)
(略)
 もちろん日本政府は沖縄に関しては教科書の内容を修正しても、韓国に対してそうすることはない。それは韓国が独立を取り戻した国だからだ。だから韓国には沖縄のように、市民が集まって抗議を表明する必要もない。われわれには政府もあれば、独自の教科書もあるからだ。われわれは真実を記した教科書を子孫に伝え、韓国政府を通じて偽りの歴史を語る日本を非難すればよい。
(略)
---引用終了-------------------------

と、韓国による日本のの教科書に対する修正要求は、「内政干渉だから」というロジックでダメなのだ、と事実上日本のダブルスタンダートを擁護してくれています。

しかし、どうも現内閣はなんかあぶなくてしょうがないですな。いやはや。

死刑について

2007-10-01 00:51:44 | Weblog
先日の、鳩山法務大臣が死刑はいちいち法務大臣が指示しないとダメなシステムは是正できないか発言に対し、亀井静香氏が因縁つけた件についてなんですが。

まあ、政治屋さんの発言はポリティカル・コレクトネスな点に気をつけないとダメということがあってちょっと迂闊でしたが、私は基本路線は間違っていないと思います。逆に、死刑反対論者というのはどういうつもりなんだか知らないけどなんでどいつもこいつもああいう攻撃的なことばっかり言ったりやったりするんでしょうかね。平和主義なんてな人も似たり寄ったりな部分がありますが。自分の理念に対して反対する相手にならどんな暴力的な発言をしてもいいと思ってるみたいですね。例の弁護士軍団もなんだかロクなもんじゃないっぽい風体ですけど、死刑反対論者ってみんなあんななんでしょうか。

私は死刑問題についてちゃんと勉強していないのでミーハー的な見解しかありませんが、死刑の問題は次の点にあると思います。

1.冤罪の場合取り返しがつかないので困ったもんだ

2.執行する係の人間が仕事とはいえ殺人をしなくてはならなくてイヤ

3.国家とはいえ個人を物理的に殺していいのかという疑問があって、先進国的にはなんかカッコわるい

4.一般に刑罰は教育効果があるのに、死刑の場合それがないので、先進国的にはなんか(略)

5.死刑ってなんだか復讐みたいで先進(略)


1.の問題は、司法とかに頑張ってもらうしかないわけで、こないだのどっかの県警でオイコラで連れて来ちゃって踏み絵みたいなことやったりなんかした警官は、それこそコンプライアンス違反で牢屋に入ってもらうべきだと思います。
とにかく、やったやらないが争点となるようなレベルの犯人に死刑はなるべく適用するべきではないと私も思います。が、無期懲役とかもけっこうキッツイものがあって、精神に異常を来すひともけっこういるみたいですから、冤罪になったりするとどっちにせよ結局キッツイですよな。そのへんのオトシマエはどうつけてくれるんでしょうか。

2.の問題は今回の問題に通底する部分があります。執行官はたいてい一人じゃないですよね? 日本は絞首刑だったと思いますが、聞くところによると執行スイッチは複数あって、誰が押したのが本物のスイッチだかわかんないようになっているとか。これは執行官に対する配慮らしいですが、法務大臣だけが自分で有罪にしたわけでもない受刑者に手続き上とはいえトドメをささなくてはならないというのは、憲法の精神に反する可能性があります。こんなの、自動的に進むようにするべきに決まってると思いますよ? そんなこと言うんだったら他の刑罰だってみんな法務大臣がハンコ押すべきでしょう。死刑は特別というが、法務大臣に執行か中止かの意思決定権がない以上、ハンコ押すという行為がそんなに大それたものとは思えません。これが絶対君主で「こいつはカワイソウだから死刑中止な」とか言えるんだったら意味ありますけどね。こんなの単なる手続きの問題なので、当世コストダウンの世の中ですからさっさと自動化するべきでしょう。「間の命を機械みたいにボタンを入れておけば次から次に殺されていくようなイメージで扱っていいのか」って、そんなイメージでボロクソ言われちゃかないませんですな。これだから「理念」だけでモノ言う奴って困ったもんです。

3.は別に問題ないでしょう。警官だって自衛官だっててっぽう持ってますしね。社会に過剰な損害を与えようとする人はてっぽうで撃っていいキマリになってます。国家が人の命を奪うなんて人類の歴史上ぜんぜん普通のことです。そもそも先進国などという幻想の理念でものを考える時代はぼちぼちオシマイですよな。社会に対して過剰な損害を与え、また将来的にも与えうる人には現世から退場していただくという運用は合理的だと思います。むしろ、審査をいろいろ行う死刑は穏便なもので、現場での射殺とかに比べればまだ民主的だと思います。ただ、方法論として、これは社会から隔離すればいいので、終身刑を導入するという選択肢もあります。現在の日本の無期刑は早ければ数年で出てきちゃう(例は少ないようですが)ケースもあるので、社会からの完全隔離としては甘く、死刑との差が激しすぎるというのが問題になってます。亀井氏もたしか保釈のない終身刑を導入すべし論者だったと記憶してますが、私もこれには賛成です。ただし、犯人の衣食住を終身保証してやるという意味もあるので、これはたいへんなコストがかかりますが、まあ自分の食い扶持ぐらい強制労働していただいて、という解決策もありますね。

4.は、別に刑罰は教育だけが目的じゃないのでただちに却下です。こいつは教育してもムダだから教育される資格なし、という判断は世の中いたるところにありますね。一般社会で生活する資格および教育権の剥奪というのは、これはこれで合理的だと思います。問題は法解釈上の部分でしょうね。

5.はなんかもう宗教に踏み込みそうな部分ですが、刑罰はその根拠の構成要素に当然復讐を含むと私は考えます。個人の復讐権を剥奪して、国家が代行するという案配ですね。呉智英氏(私はけっこう尊敬してますが)は復讐権を復活とかムチャ言ってますが、そんなんするとワルモノは強力なボディーガードに囲まれて手が出ないという状況になるに決まってますから、やっぱり国家に復讐していただくのが妥当と思います。
だいたい、そういうな高邁な理念でモノ言う人っていつの世にもいるんですが、人間というのは神みたいなもんじゃないです。脳の一部には神の部分も持っていますが、神の部分が他の部分を超克できると信じた19世紀のアカデミズムは大失敗したわけですよな。いいかげんわかれって感じです。


写真はスイカ。残暑きびしかったけどようやく温暖化な夏も終わりですな。

さてどうなるか福田内閣

2007-09-24 23:46:43 | Weblog
さて、自民党の祭りもとりあえず落としどころに着地したという案配でしょうか。きっと豊臣秀吉と徳川家康の権力抗争なんかもこんな具合に主流派が移動しちゃったんだろうな~、などとも思いました。福田氏が首相になるのはまあ妥当といえば妥当ですが、いま自民党はいろんな意味でかなりテンパった状況ですんで、これが吉と出るか凶と出るかは微妙なところですね。

福田氏はいわば中庸の人とのことで、極端なことはどの意味でもしないとの評価もあるようです。中庸というのは基本的には大変よいのですが、福田氏の中庸というのはどちらかというとアリストテレスっぽい感じの中庸というより儒教の中庸といったところですね。儒教の中庸は平時の運用においてはたいへん有益なのですが、緊急事態の状況下ではじゅうぶんに機能しなくなりそうな気もします。特に民主主義というシステムは、速度という点で大弱点を抱えているというか、極限的状況下で意思決定ができなくなるというような構造的弱点がありますよな。まあ、やりやすかろうと思ったのか、中国韓国は大喜びみたいですが。

今回のテロ特措法なんかもまさにそういう感じで、とりあえずいったんは時間切れになりそうな予感がします。まあそのあと新法をなんとか措定してもういっかい出かける、とかそんな感じの落としどころに落ち着くんでしょうが、民主党はけっこう正論を構えてますから、それをごまかすにはそれなりのテクが必要になっちゃうでしょうね。なんといっても日本は「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」って、戦争だけじゃなくて威嚇すら放棄しちゃってるんで、たとえ雑用係といえども国際的イクサに参加するのはこりゃなかなか難しいものがあります。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」んですから、テロリストの方々の公正と信義に信頼しなくちゃダメですよな。

しかし国連の謝意決議なるものもふざけた話ですねえ。米下院の日本感謝決議といい、こういうのでも出しときゃチョッパリはハァハァ言って喜ぶニダとか思われてるのかもしれませんが、実際のところツジツマ合わせにすらなっていないところ、今回に関しては民主党の意見がやはり正論です。ロシアの言うことももっともだし。だいたい国連にとって日本は敵国ですしねえ。

とはいえアメリカは、日本が燃料パシリにならないと中東関係の情報はやらねえからな、みたいな露骨な恫喝をしていることですし(2007/09/11中央海軍副司令官スウィフト准将)、いろいろ国益とかに影響するでしょう。さてどう落とすのか、ちょっと楽しみです。


写真はお汁粉。季節はずれですが、ちょっと食べたくなったのでレトルトのをあっためてみました。うまかったですが、カロリーありそうですねえ。

アベソーリ辞職

2007-09-13 00:44:04 | Weblog

アベソーリ辞めましたね。「だめだこいつ」という感想を持ちましたよ?
どうしてこの人はこうなのか。なんか中学生か高校生みたいにメンタリティです。「だっておざわくんがあってくれなかったんだもん」みてーなこと言ってんじゃねえよ的状況です。
病気ならしょうがないと私も思います。でも、それならそれで、オトナの辞め方ってのがあろうと思いますね。たとえば、会期中にわざとハデにぶっ倒れて救急車で運ばれてみせて、しばらく生死の境をさまよっちゃったりなんかしたあげく奇跡の生還を遂げたが無念のドクターストップ、最後の力を振り絞って指名した麻生氏の肩にをふるえる手を置き「後は頼む」……とか、臭かろうがベタベタだろうがなんらかのシナリオがあれば格好がついたんじゃないスか?
小沢さんの会見での韜晦ぶりをちっとは見習うべきですが、アベさんは基本的に権謀術数ができない人なんでしょうね。今回の特措法も「野党に説明してわかってもらう」とか言ってるしまつです。野党だって馬鹿じゃないんだからそんなのわかってて政治的にわざと反対してんですから、わかってもらったってダメなものはダメです。なんかのバーターを出すとか脅すとか揺さぶるとか追い込むとか、いくらでも戦術はあるわけですが、話せばわかる的な書生臭いこと平気で言ってます。そういえばこないだの慰安婦問題でも「説明すれば」とか子供みてーなこと言っている為体でしたしね。
なんか「テロとの戦い」とか、さも最重要事項みたいに言ってましたが、そんなのアメリカのイクサなだけで、別に日本が直接テロルを受けたわけではありません。まあ宗主国様のお達しだから重大だってことはわかりますが、そういうのを自分の政権の最重要課題みたいに言うのはなんか属国根性丸だしでいかんですな。
というわけで、こういう直進しか知らんみたいな人にはタフな交渉とかは無理だと私は思ってました。辞めてくれていいんですが、辞め方が最悪レベルのダメさだったんでいろいろ問題が出てますね。まあ最後まで困ったお方でしたですな。

グダグダな政治

2007-09-10 00:21:30 | Weblog
さて、なんかアベソーリはテロ対策特別措置法の延長がうまくいかなかったらソーリ辞めますからとかなんとか言ったらしいですな。そういう「勝利条件」を提示してやれば民主党も元気に頑張るハリがでるでしょう。まあアベソーリはそろそろ退いていただいてもよろしいんですけどね。そういえばアメリカ下院で「日本感謝決議」とやらが採択されたそうですが、これは「テロ対策特別措置法が延長できなかったらわかってんだろうな」的メッセージの意味合いが強いものみたいで、ほんとふざけた話だと思いますな。

それにしても、今更ながら政治家の金銭不祥事がグダグダですねえ。というか政治家ってそういうもんだと今まではみんな思っていたのに、今になってなんだか急に厳格になったんでおいおい話違うじゃん、という感じなのかもしれませんね。特に事務所関係者とか。
世はJ-SOX法とかコーポレートガバナンスとかいろいろそのへんつつかれていて、民間は業務監査とかに力入れたりしてギュウギュウ言わされている状況です。けっこういい加減だった日本の企業の常識は、明らかに厳格な方向に書き替えられつつあると思います。しかし、それをやらせている側はいい気なもんで今までどおりのいい加減な事務処理をしていたらいろいろ出てきちゃったというところなんでしょうか。私なんかも業務監査の関係のシゴトなので、法令遵守とか厳正的確処理とかで伝票やら領収書やらチェックすることもあります。同じ領収書を複数の伝票処理に回すなんて迂闊も迂闊大迂闊なんじゃないでしょうか。
私は常々、官公庁とかも民間と同程度の規律守れよな、と思っているんですが、今まで「民間はバカでレベルが低いので規律を設けて守られないとダメだが、オカミはえらいのでそんなの必要ないニダ」という案配だったんでしょう。しかし今や公官庁から情報漏洩なんかも懸念されているのも事実です。公官庁も政治屋さん関連も、ISMSとか取ってセキュリティに気を配ったり第三者監査で厳正的確処理をチェックしたりすべきなんじゃないでしょうかね。どうせそういう自らの襟を正すようなことは絶対拒否なんでしょうけど。

あと、ついでに参議院。参議院の議員もなんかグダグダですな。今始まったことじゃないけど。私は参議院なんかいらないとは思いませんが、やっぱり良識の府なんですから、それ相応の能力を問うべきかと思うわけですよ。参議院議員に立候補する段階で試験受けて一定以上の点数取らないとダメとか、そういう制度にすべきでしょうな。まあたとえば博士号保持者は免除とか弁護士資格保持者は免除とかあってもいいと思うんですが、なにしろ愚かなるグミンによって成る衆議院を正しい方向に導くんだから相応の有識者じゃないと筋が通りませんよな。

写真は鉄火巻きなんですが、これをエンジョイコリアのグルメ板に載せたら、キモチワルイという声とうまそうという声が出ました。まあ食べ物というのは基本的にキモチワルイものであって、料理はそのキモチワルさを感覚的に麻痺させるためにあれやこれやの装飾だの演出だのをするわけですから、こうして拡大しちゃうと魔法が解けちゃう場合があるということですな。どうも、写真に撮るといかにもまずそう、という料理はアジアには多いような気がします。



慰安婦関係のフォローアップ

2007-08-27 00:37:27 | Weblog
あれっ? 夏の同人誌制作とかコミックマーケットとかにかかりっきりになっていたらいつの間にか1ヶ月以上放置しちゃいましたか? まあそういうこともあります。

ということでいろいろありましたが、まあ適当に。


<引用開始>
http://blog.goo.ne.jp/pandiani/e/f845723af3a34506a7476f8354981350
 ■慰安婦お婆さん、10人に9人は判決不可 … 政府:「立証資料不足」
(略)
 真相糾明委は、奉天に日本軍慰安所があったことや陳述が相当に具体的である点など様々な情況から、金さんが慰安婦だった可能性が高いと判断したが、これを立証することができないまま調査を打ち切った。十分な関連資料を確保できなかったためだ。

 真相糾明委は、2005~2006年に従軍慰安婦被害申告を受けた332件のうち156件に対して、最近調査を完了した。しかし、わずか16件に対して慰安婦被害事実を認めて補償金支給を決めただけで、136件については「判決不可能」と判断して終結処理した。残る4件は調査は終わったものの糾明委内の意見が食い違って最終判断が保留された状態だ。今月17日に改定された「日帝強占下強制動員被害真相糾明等に関する特別法」施行令は、立証困難な申告事例を判決不能として終結処理できるように規定している。
(略)
 このように直接資料がまるで不足しているため、多様な傍証資料収集と現地実査だけが慰安婦被害事実を糾明する道だ。しかし真相糾明委内の慰安婦調査チームには、僅か2人が配置されているだけだ。慰安婦調査チームの関係者は、「徹底的な調査が必要なのに資料も人力も予算も不足だ。90%以上が判決不能となるしかない現実がもどかしい」と語った。申請者の一部に、補償金を狙ってありもしない事実を作ったり話を誇張している例も少数ながらある模様で、真相糾明を一層難しくしている。
<引用終了>


ちょっと前までは、日韓基本条約で、個人への賠償は韓国政府が行うこと、ということになっていたことすら知らないウリミンジョクの方々が多かったわけですが、まあ結局韓国政府がウリナラ性奴隷お婆さんに賠償金を支給するということになったらしいですな。そうなると、今度はウリナラ政府が「かわいそうな性奴隷お婆さん」の真偽を確認しなければなりません。

いままでは、「ニッテイの強制連行性奴隷にされたかわいそうなお婆さんが証言している以上、証拠の確認が必要などと言うチョッパリは人面獣心の悪逆外道劣等民族ニダ!! 反省しる!」などと罵倒のかぎりをつくしていたわけですが、自分がカネ出さなくてはならなくなったら一転「証拠がないからダメ」ときた訳ですな。

ウリナラビトだけでなく、日本の馬鹿左巻きさんたちも、「それではあのお婆さんたちが嘘をついているとでも言うんですか!!」とか討論番組なんかで凄んでいたのを記憶してますが、

>>申請者の一部に、補償金を狙ってありもしない事実を作ったり話を誇張している例も少数ながらある模様で、真相糾明を一層難しくしている。

ってことですね。こういうセリフはPolitical Correctness の観点から、特に政治家とかは、事実の如何にかかわらずたいへん口にしづらい性質のものなんですが、ウリナラビトの政府関係者はぜんぜん容赦ないですね。

アメリカの慰安婦決議なんかも、韓国・中国系団体の政治的活動と、「人権」というPolitical Correctness的に絶対反論不可能な概念にリンクすることに成功した一部政治家の手柄な訳ですが、そういうリンクを許したアベソーリの脇の甘さも大きな問題だったですな。


<引用開始>
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=90547&servcode=200§code=200

安倍首相、慰安婦決議案通過で窮地に…米紙

安倍晋三日本首相は先月30日、米下院慰安婦決議案成立後、アジア各国からこの問題に対する叱責を受けるなど国内外からの圧迫に直面しているとワシントンタイムズ紙が24日、報道した。

安倍首相は今週初め、インドネシアを訪問するなどアジア歴訪に出たが、慰安婦決議案に対する各国の反響で当惑した立場に置かれていると同紙は伝えた。
(略)
<引用終了>


別に慰安婦決議が不人気の直接の要因ではないのですが、こういう「政治問題」に対して「歴史問題」のパラダイムで反応し、「事実をよく説明して理解を得たい」とかトンチンカンなことを言っている政治センスのなさが問題であったことは間違いないでしょう。あ、ちなみにこの新聞社はアメリカの保守系新聞ですが、創設以来ウリナラ統一協会の息が思いっきりかかりまくりの会社なので、こういうトーンの記事は朝飯前でしょうな。

この問題と直接の関係があるかどうかは知りませんが、民主党がテロ特措法に反対するのはなかなかよいことでしょう。国際貢献っつったってねえ。アメリカが勝手にはじめた戦争だしぃ。アメリカが始めたんだから、なんだかとっかのビルにヒコーキがぶつかったって、そりゃ「しょうがない」ことじゃないスか。ヒコーキぶつけた側のヒトは、「これで全体的には犠牲者が減る」って思ったんでしょ? ならアメリカの民間都市核攻撃と同じだから、これは「いいテロル」という理屈ですな。
と、意固地なことを言う気はそれほどありませんが、アメリカのやりたい放題言いたい放題にはちっと嫌味のひとつも言ってやりたいのは事実です。この際日本は憲法9条に対するコンプライアンスで、協力拒否とか一度言ってみるのも手でしょうな。


写真は昨日食べに行った新横浜のヤキニク屋のカルビ。新横浜駅周辺にけっこう焼き肉屋は多いけど、ここはけっこううまいです。


イラクから撤収しますよ?

2007-07-23 00:15:54 | Weblog
同人誌の編集で更新している時間がないですな。

とりあえず一献。



>http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070720/usa070720001.htm
>慰安婦決議案 「日米に害及ぼす」 加藤駐米大使が警告
>
> 【ワシントン=古森義久】駐米日本大使が米国議会下院の枢要メンバーに対し、
>下院が慰安婦問題で日本を非難する決議案を採択すれば、日米関係に長期の有害な
>影響を与えるだろうという趣旨の書簡を送ったことが18日、米側マスコミにより
>報道された。なお同決議案の採決は日本の参院選の後になる見通しだという。
>
> ワシントン・ポスト18日付は「日本が第二次大戦の性的奴隷に関する下院決議案
>に対して警告を発する」という見出しの記事で、加藤良三駐米大使が下院のナンシー・
>ペロシ議長ら議員数人に対し慰安婦決議案への反対を改めて訴え、もし下院本会議
>で採択されれば「ほぼ間違いなく日米両国間の深い友好、緊密な信頼、そして広範囲
>の協力に長期の有害な効果を及ぼす」と警告した、と報道した。
>
> ワシントン・ポストは6月22日付の同書簡のコピーを入手したと報じ、加藤大使
>が「日米間の協力の具体例」としてイラクの安定化や復興をめぐる日本の米国への協力
>を指摘したことから、同決議案が採択されれば、日本は米国のイラク政策への協力も
>再考するだろう、という観測も伝えた。


いい傾向だと思います。ただ、日本国内ではふしぎとほとんど報道されていないので、どこまで信用していいかわかりません。ウリナラの新聞社は、事実かどうだかわからないことを平気で見てきたみたいなこと書きますからねえ。

ともかく、この報道が事実と仮定して言えば、このスタンス自体はよいことだと思います。ただ「米国議会下院の枢要メンバーに対し」ではなく、政府のスタンスとしてもちっとちゃんとしたルートで表明するわけにはいかないんでしょうかね。アベソーリが支持を失った大きな要因のひとつは、思想的スタンスを政治運用にきわめて中途半端に持ち込んだあげく尻つぼみで引っ込み、結果として状況を悪化させることですね。
この問題は、アメリカ国内で勝手にさわぐだけでとくだんの影響はないとか言いますが、そうではなくて、ふだんモノが言えないアメリカに対してノーを突きつけるいいバーターの具にするべきでしょう。今回表明した「これが通ったらイラクの航空自衛隊は即刻引き上げますから」の他に、「これ通ったら牛肉輸入中止しますんで」とか、ぜんぜん関係ないところにもばんばん使うべきでしょう。

日本よりは韓国のほうがよほどアメリカに言いたいことをいっている部分があります。まあ夜郎自大に言い過ぎてるところが大きいですが、アメリカ様にノーを言った場合どうなるかというところを、韓国で「ベンチマーク」していくべきでしょう。

しかし、くだんのマイク・ホンダ議員、何を根拠に「日米関係には影響はないと思う」とか言い切っているやら。ほかならぬ日本の駐米大使が「影響がある」って言ってるのにそれを否定するということは、チョッパリ風情が何をいおうとアメリカには全く逆らえないニダ、という意味でしょうか。まあナメられまくってますよな。
これで、アメリカ議会で可決したあと何もしなかったらアベソーリはもうダメダメ確定ですから。いやまったく。


写真はみつまめ。サイズをちょっと小さくしてみましたがどんなもんでしょ。

しょうがない発言

2007-07-09 00:11:03 | Weblog
先週、久間防衛大臣が辞任しましたよな。これについてはなんだか釈然としないところがあります。
あ、あの人が辞めることについては全然OKですよ? 大臣にもなって言ってイイこととイクナイことを的確に判断できない人はそれだけでリスク要因ですし。だいたい顔に緊迫感がないですな。なんかニタニタしていていかんです。言いたいことはわかりますし、内容としてはさほど間違ってはいない。しかし、言わなくていいことをぺらぺらしゃべっていることは確かですしね。

気になるのは、あの発言に対してさも偉そうに怒っている方々が、発言する相手によってはぜんぜん問題にしないという点ですな。

久間防衛大臣の発言に「許せません」とか言っていた連中、アメリカ核不拡散特使ジョゼフ前国務次官の「原爆投下が日本人の命を救った」とかいう発言についてはえらい静かですねえ。これは久間防衛大臣の言い分より2.8倍ぐらい非人道的発言だと思いますが、アベソーリなんか「ゆるさないぞー」かなんか言って、さりとて何かするわけではないという究極超人あ~る君みたいなスタンスですしね。

原爆投下はアメリカ軍の人的被害を押さえるための合理的判断だったというのが、確か従来のアメリカの主張だったと記憶してますが、日本人の命うんぬんというのは初めて聞きました。一説には風船爆弾が怖かったんじゃないかというのもありましたけどね。まあ軍人の命を助けるために民間人に核攻撃というのは21世紀のポリティカルコレクトネス的観点からちょっとアレなのでやや修整、という感じなんでしょう。

しかし、どんな解釈をしようと民間都市への核攻撃は「平和に対する罪」「人道に対する罪」において人類最悪の大罪です。チキューシミン的に言って間違いありませんですな。そういう連中の自己正当化発言については何も言わずにいるくせに、何を偉そうに非難してるんだかという気がします。そりゃソーリ大臣とか政府高官だったらなかなか言えないかもしれませんが、マスコミとか文化人(笑)とかそういう連中もやたらおとなしくてなんかげっそりですな。

また実際のところ敗戦国だし属国だし核の傘だしで「しょうがない」んでしようけど、韓国にしろアメリカにしろ、自国にも同じものがあろうと自国が命じて同じものを作らせようと、そんなの知らん顔で慰安婦は20世紀最悪の人身売買ニダ! とか他国非難してるわけですから、それが国際的デファクトスタンダードであるならそれに準拠するのもよしでしょう。
だいたい核の傘ってったってそんなのほんとに有効なのかなんなのかどうもあやしいもんですし、日本は別に日本に攻撃をかけた国にもれなく核攻撃してくれなんて頼んだ覚えはなく、単に「集団的自衛」を外注委託してるだけですから、委託業務の方法については外注業者の考えることであってこっちの知った事じゃありませんや。なので「核の傘に守られながら核兵器反対はムニャムニャムニャア」とかガキ臭いこと言ってないで、ここは堂々の無責任的スタンスで「すべての核保有国はすべからく非人道的である!! 核の傘? ソレはソレ、コレはコレ」ぐらい言い切っちゃえるようにならないとダメです。そんくらい図々しいこと、他の国はみんな平気で言いまくってるっスよ。

写真は箱根湯本駅近くのラーメン屋の手打ちラーメン。まあまあ、というかんじでした。

単純な表象と複雑な世界

2007-07-02 00:24:52 | Weblog

まず、沖縄戦集団自決うんぬんの問題で、

>http://www.asahi.com/national/update/0628/SEB200706280011.html
>
>教科書検定意見撤回、沖縄の全市町村が要求
>2007年06月28日14時11分
>
> 沖縄戦の際に日本軍が住民に集団自決を強制したとの記述が教科書検定で削除
>された問題で、沖縄県内41市町村のすべての議会が28日までに、検定意見の
>撤回を求める意見書を可決した。県議会も全会一致で可決しており、文部科学省
>の検定に対し、沖縄全体が「ノー」の意思表示をした形だ。


などをはじめ、朝日とか毎日とかには教科書から「集団自決を軍が強制しました記述」を削除した点について異論の記事がさんざん載りましたが、


http://www.sankei.co.jp/seiron/wnews/0608/web-news0827-1.html
2006.8.27 産経新聞
>「軍命令は創作」初証言 渡嘉敷島集団自決 元琉球政府の照屋昇雄さん
>
> 第二次大戦末期(昭和20年)の沖縄戦の際、渡嘉敷島で起きた住民の集団自決
>について、戦後の琉球政府で軍人・軍属や遺族の援護業務に携わった照屋昇雄さん
>(82)=那覇市=が、産経新聞の取材に応じ「遺族たちに戦傷病者戦没者遺族等
>援護法を適用するため、軍による命令ということにし、自分たちで書類を作った。
>当時、軍命令とする住民は1人もいなかった」と証言した。渡嘉敷島の集団自決は、
>現在も多くの歴史教科書で「強制」とされているが、信憑(しんぴょう)性が薄い
>とする説が有力。琉球政府の当局者が実名で証言するのは初めてで、軍命令説が覆る
>決定的な材料になりそうだ。
> 照屋さんは、昭和20年代後半から琉球政府社会局援護課で旧軍人軍属資格審査
>委員会委員を務めた。当時、援護法に基づく年金や弔慰金の支給対象者を調べるため、
>渡嘉敷島で聞き取りを実施。この際、琉球政府関係者や渡嘉敷村村長、日本政府南方
>連絡事務所の担当者らで、集団自決の犠牲者らに援護法を適用する方法を検討したと
>いう。
> 同法は、軍人や軍属ではない一般住民は適用外となっていたため、軍命令で行動
>していたことにして「準軍属」扱いとする案が浮上。村長らが、終戦時に海上挺進
>(ていしん)隊第3戦隊長として島にいた赤松嘉次元大尉(故人)に連絡し、
>「命令を出したことにしてほしい」と依頼、同意を得たという。
(略)


というような話は産経以外ではぜんぜん報道されないみたいです。こういう事実が出たことを報道しないで、アベセーケンが教科書から削除しました的な報道をするのはやや政治的意図をモロダシにしていてアンフェアという感じがします。まあ私もアベさんはそろそろ降りていただきたいと思いますけど。
産経の報道も事実かどうかはっきりしないし、Evidenceもはっきりしないみたいですが、ガクジュツ的な側面から白黒ハッキリしてから教科書に載せるのが妥当かと思います。

歴史的な事実とその表象としての有りようというものは、往々にして一致しません。事実はおおむね複雑であり、明確に記述することが困難なことが多いものです。しかし一方、ひとびとの脳内で通念になる表象というものは、たいていの場合、理解すなわち物語化しやすくするため非常に単純化されています。単純化が有効なケースではそれでいいんですが、単純に記述してはいけないケースで単純化を信奉しすぎるのは危険です。

アメリカの従軍慰安婦ナントカカントカ問題にしても、どうも物事を単純に理解する傾向が極端に発揮された結果という部分があるようです。これに賛成した議員の多くは、実際にどうだったかという事情とか、特定アジア、特に韓国人の民族性と、その脳内歴史がどんな状況なのか、この問題に関する提訴がそういうきわめて特殊な事情のもとに現象していて、これを理解するためにはそういう事情をよく理解し、また文化相対主義や罪刑法定主義の考え方を前提として判断するべきだったわけですが、なんか一時的な感情論でがーっと行ってしまったというのがいかにもバカっぽくて困ったもんです。

この問題についてなぜアメリカなんぞが口をはさむ権利を有するのかよくわかりませんが、この際いい機会なので徹底的に日本の立場を何時間でも主張するべきでしょう。いままでの対応は常に事なかれ主義で、本質的なことを放置してきたツケだと思います。河野談話もいいかげん破棄して、言うべき事はきちんと言うというスタンスを取るべきでしょう。事なかれ主義肯定派のなかには、例の国会議員有志の広告がわるかったとか言うひともいますが、あれはあれでよかったと思います。ただ、出す新聞がかなり間違っていたっぽいですが。まあ本当は票田がどうとか政治的な話のなかでするべき問題ではなく、歴史学者の主流な意見を国際的に協議するべきなんでしようけどね。アメリカの学者の意見書は結果としてぜんぶ無視されたみたいですが。

で、60年前の話をなぜ現代の人間が責任追及されるんだかよくわかりませんが、そんなこと言うんだったらアメリカによる民間人の居住する都市に対する核攻撃という人類未曾有の大犯罪についても徹底的に告発するのがスジってもんですね。あと奴隷問題とネイティブアメリカンに対する侵略・虐殺、また欧米各国による植民地政策という大罪についても断罪するべきでしょう。特定の問題だけ特別に扱うことは納得できない部分があります。地球市民としては。

ハッキリ言って、日本はこれからアメリカにある程度の距離を置くというチャンネルも検討するべきだと思います。そろそろ売り抜け時、という感じですね。というか、アメリカと死なばもろともチャンネルだけしかない現在の方策はそろそろ危険に思えるのですがいかがなものでしょうか。とはいえ、事実上の属国である日本は容易にこのパラダイムの外に出ることはできないでしょう。難しいもんですね。


写真はタピオカ蒸し饅。横浜中華街の重慶飯店の喫茶店でよく食べます。タピオカ好きなもんで。