[WWF]へーげる奥田の空談言説

サークル「WWF」主宰・へーげる奥田が適当に告知したり興味の対象について論じたりするウェブログである。

南大門焼失

2008-02-12 00:24:47 | Weblog

韓国では現在例の南大門消失で大騒ぎですな。ウリミンジョクの自尊心の象徴である国宝が消失したことは大変不幸なことでありまして、その点ではシリアスに悼む気持ちはあるんですが、

http://blog.goo.ne.jp/pandiani/e/5eee22f6fbfc6425e79f4c38b0f7f07a
>また、今回の崇礼門全焼で全国民が衝撃に陥る中、
>2月11日が日本の建国記念日であると知られて、
>一層大きい衝撃を与えている。

って、何だかこう、気持ちはわかるがおまえら面白すぎといった感じですな。日本側の反応は素直に同情の意を表した人が多かったようですが、こういう報道があるとまた反応が変化するでしょうなあ。

ちなみに南大門は朝鮮戦争で焼けちゃったそうで、昔から残っているのは石垣の部分のみってことらしいので、焼けたのは割と新しい部分なのでまた作れば大丈夫ですよきっと。

なんか一度は鎮火したのだと思って安心したら新しい酸素が入って燃えちゃったとか、お役所が「壊さないで消火するニダ!」とか消防の邪魔をしたみたいな話もあるみたいです。消防がかなり不手際なことは事実でしょうが、鎮火の判断というのは相当難しいみたいだし、いろんな横やりが入ったりするのは同情を禁じ得ません。火災保険も1,000万円程度だったみたいだし。


しかし、グーグルは仕事早いですな。

http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&ie=UTF8&msa=0&msid=117071787222826458775.00000113236407410aec2&ll=37.579481,126.985216&spn=0.043602,0.080338&t=h&z=14&om=0&iwloc=0000011323703ea1d7659

いろんな意味で情報の速度が速い時代であることを実感した事件でありました。

タバコ情勢いろいろ

2008-02-04 00:31:51 | Weblog

私こういう流れにあるとは知らなかったんですが、横浜駅周辺が禁煙になったみたいですね。

http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080121/trd0801211113005-n1.htm
>横浜駅周辺、吸ったら2000円 喫煙過料徴収始まる
>2008.1.21 11:13
> 横浜市中心部の横浜駅とJR関内、桜木町の両駅周辺の3カ所が21日、
>屋外の公共の場での喫煙を禁じる市条例の「喫煙禁止地区」に指定され、
>違反者から過料2000円を徴収する罰則の適用が始まった。


私は他人の出した汚煙を無理矢理吸わされるのはゴカンベンというたちなのでこれは大変好ましいことなのですが、新制度が額面通り運用されるかあまり信用できないもんだなあと思います。確かアキハバラなんかも同様の取り締まりを行っていたはずですが、現在はどうなっているんだかよくわかりません。先日横浜駅周辺を通りかかりましたが、なんか別にいつもと同じ状況でしたね。たしかに、横浜駅相鉄口周辺あたりなんかはもうそれって何か義務とかデスカ? と問いたくなるぐらい喫煙者がどいつもこいつも必死になってタバコ吸ってたりして困ったもんですので、ちょっとそういう制度にしてもらったほうがありがたいんですが。

ただ、こういう実力行使的な制度ができるとどうしても反発が生じます。先日も東京のタクシーが禁煙になったとかで、タクシー運転手のひとが同業者に蹴りいれられたりしてましたし。
養老孟司のじいさんなんかもう感極まっちゃって「禁煙運動はナチズム」だとか言ってましたね。

http://www.j-cast.com/2007/09/18011417.html
>他人に生き方を押し付けて快感を覚える禁煙運動家?
>
>文藝春秋を巡って、日本禁煙学会は公開質問状を出した 掲載されたのは
>「文芸春秋」07年10月号。タイトルは「変な国・日本の禁煙原理主義」。
>養老さんと劇作家の山崎正和さんの対談記事で、なぜ禁煙活動が起こったのか、
>なぜ健康至上主義になっていったのか、などが論じられている。2人に共通
>するのは、禁煙や健康至上主義に見え隠れするのが「ファシズム」「ナチズム」
>であること。養老さんは、禁煙運動家は非常に権力的で、他人に生き方を
>押し付けて快感を覚えるタイプだ、と痛烈に批判している。
>
> 養老さんは、そもそもたばこに害があるなど証明されていないとし、
>
>「『肺がんの原因がたばこである』と医学的に証明されたらノーベル賞もの
>ですよ」(略)

とかなんとか、まあ確かに「ある事物が人の健康に影響している」ことは、それがいかなるものであれ、完全に証明することは認識論的に絶対に不可能ですんで、言ってることはある意味正しいです。特に「毒」、それも遅効性の毒ってのは立証するのが非常に難しい。というより「毒」って何!? ということがまず難しいわけで、かの有名なDHMOだって使い方によっちゃ毒と言い張れば毒なわけですし、毒じゃないと言い張れば毒じゃないものですね。そういうテツガク的な議論をはじめればどんな結論でもひねくり出せるわけで、それでJTは裁判とかでうまく責任逃れて立ち回ってるわけですが、まあ養老先生ご本人もそういったことをまじめに議論するほどの元気はないみたいで、やっぱちょっと言ってみたかっただけみたいな感じです。

この手の逆ギレ的意見を言う人は多々いるんですが、「タバコが他に類を見ない規模で人に迷惑をかけていること」についてのエクスキューズはたいていありません。「禁煙運動家は非常に権力的で、他人に生き方を押し付けて快感を覚えるタイプだ」って、そりゃこっちの言うセリフでして、こっちは別にあんたらが煙吸い込んで恍惚としようがなんだろうが知ったこっちゃないのだが、こっちが普通の空気が吸いたいのに無理矢理自分の好みの臭気で汚染された空気を吸わせるのはどういう権利の押しつけですか? という部分が問いたいところですよな。

私はタバコに関して健康がどうこうとはあまり言いたくありませんし、基本的に国などが個人の嗜好に干渉することはよくないと考えています。ただ、問題は「タバコという財が特殊なものである」という点でして、この製品の特徴は「吸いたくない物に無理矢理煙や刺激臭を吸わせる」という、他者に攻撃的に干渉する製品仕様をもっているのが困った点なわけですね。一般にそれがどんなに危険だろうと、たとえ「使うと確実に死ぬ」ものであろうと、「嗜好は自由」なんですが、人の嗜好に干渉する嗜好というのだけは自由にしたらアカンということです。これは「自由」の原理的な問題ですよな。

つまり、タバコの問題は「毒性がある」とか「健康に悪い」という点なのではなく、「煙や匂いや火の行方をコントロールすることが難しい」という点にあるわけです。まあ、実はその他にもいろんな位相で特殊な「よくないところ」がある製品なのですが、今回はふれません。

現代は、「自由」がいろいろひしめきあっちゃう時代なので、「他人の自由を奪う」性質の嗜好というものは、非常に高価で贅沢な嗜好であることを理解する必要があります。本当だったら、吸うなら吸うでちゃんと汚煙の処理体制を整えたシステム上で吸うのがあるべき消費の仕方であって、いいかげんにその辺でカネもかけずに消費していい製品ではないんですよな。この時代。

なんて言ってたら、またまた知らないうちに自動販売機にオトナ判別用のIDカードとかが導入されたですか。

http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/080201/sty0802010917005-n1.htm
>たばこ買うにも成人の証明 きょうから自販機カード

これは私も10年ぐらい前から提唱していたものだったりなんかするもので、たいへんよいことです。さらに言えば、ちゃんと免許制にして、吸いたい人はちゃんと免許取って公明正大に吸うようにすればいいのに、と考えています。でもまあ、こういうのってなかなか普及しないものですからねえ。現状では「フーン」ってところでしょう。まあ、気長に見るですかいねえ。