[WWF]へーげる奥田の空談言説

サークル「WWF」主宰・へーげる奥田が適当に告知したり興味の対象について論じたりするウェブログである。

上海万博のPR曲の件

2010-04-26 00:36:27 | Weblog
先週もいろいろニュースがありましたが、上海万博のPR曲の件は
なかなかに趣深かったですね。

岡本真夜が局の使用を快く了解したところでやめときゃイイ話だなあ
で終わったのに、なんか中国側の盗作した作曲家が盗作じゃないとか
言い出したわけですが、さすが中国天晴れという感じです。

私は若い頃から中国には比較的シンパシーを持ってますが、それでも
油断ならない国であるという認識はしっかり持っているつもりでした。
しかし最近中国人のブログなどを読んだりして、ちょっと相互理解
できそうなのかな、という感覚になりつつあった気がします。まあ
油断ですね。今回の一件は、そういう油断は禁物だよなあと思い知らせて
くれた感じです。

甘い顔をすると一瞬の隙も見逃さず食い込んでくる中国人のガッツは
大したものです。それに比べ、日本人は国際的にはけっこうおっとり
しているようで、ほとんど危機感のようなものを感じませんね。
週末の報道などでも中国の一般市民は作曲家に対して怒っている、
などと中国に対する日本人の国民感情を悪化させないような感じの
配慮の目立つものばかりでした。また、コメンテーターの意見も多くは
岡本真夜は曲が売れてよかったなあ、程度の話で、正面切って中国側を
非難するコメントはほとんど聞かれませんでした。おそらく局側から
あらかじめ釘を刺されていたのかもしれません。

中国当局がどう対応するかまだよくわかりませんが、このまま放置して
いたら要注意です。問題が既成事実化して、万博が終わった後に逆に
「岡本真夜の曲は万博のPRソングの盗作だからCDの売り上げの一部
をよこせ」とか言われかねません。何しろ中国のデファクトスタンダード
では、8小節未満の類似は別の曲ということらしいし、日本人が普通に
考えたら全然話にならないようなロジックでも平気で言い張ってくる
連中ですからねえ。もう少し危機感を持つべきだと思いますよ。
「大人の対応」なんて生ぬるいことを言っていると大変な損をすることに
なります。2ちゃんねるのひろゆき氏なんて、そのへんの喧嘩の仕方が
巧みだなあと感心したもんですけどね。日本人はもっとえげつないことも
できるようにしないとダメです。

こうして、中国人側も学んでいくし日本人側も学んでいくわけですね。
でもあまり平和な方向ではないっぽいですな。



メーリングリストの情報漏洩は?

2010-04-05 00:46:46 | Weblog
私は職業としては内部監査というような業務についておりまして、法務関連の方とコミュニ
ケーションをとる場合もあるんですが、先日、ちょっと前から気になっていたことをお訊き
してみました。
それは、「クローズ型メーリングリストで交わされた情報を外部に漏らした場合、罪になるのか」
という点です。

私はWWFメーリングリストというのをもうまる14年以上転がしておりますが、内部情報として
やりとりされる情報も多い反面、このところずいぶんとメンバーも増えてきましたし、場合に
よってはもうひとつメーリングリストを起動することもあるので、そのへんどうなのかな、
というのが気になっていたわけです。

結論を言いますと、「難しい」とのことでした。

私も意外だったんですが、現在の日本の法律では、情報は「物」とはみなされず、ほとんど
保護されていないのが実情とのことです。たとえば、ある企業で、従業員が顧客名簿を持ち
出して売りさばいたという事件では、一応「不正競争防止法」を適用するセンもあったそう
なんですが、この法律は成立要件がきびしく、しかも刑が軽いため、「窃盗」による刑法犯
として訴訟を起こしたそうです。窃盗ってけっこう重いんですね。

で、その「窃盗」というのが、犯人が情報を持ち出すのに使用した会社の事務用品の「CD-R」
1枚に対する窃盗であって、中の顧客情報ではないというのが妙なところです。古い判例で、
電気のような保存できるものは法律上の「物」として保護する、というのがありましたが、
今は「電気は「物」」という形で定義されていて、定義のない「情報」は法的には保護されない
とのことです。

ということで、メーリングリストの内容を公開とかされたくなかったら、構成員の間に誓約書
などを交わしておくなどしないと、特殊な事例を除いては法的保護は受けられない、とのこと
でした。
こりゃ、うちのメーリングリストでもそのへん徹底しておいたほうがいいのかな?

そういえば最近、ネット上の書き込みでも名誉毀損が成立するという判決が出たみたいですね。
どうも最近になっても人の悪口とか書いている奴がいるので、私にとってはよい傾向です。