ちょっと前の話ですが、「クライン孝子の日記」で、クラインさんが
2ちゃんねるの書き込みで誹謗中傷されたと激怒されておりました。
まあ人ごととは思えないんですが、氏は当初、2ちゃんねる全体の運営体質批判というようなスタンスで怒っておられました。まあ、2ちゃんねるをそんなによく知らない方ならある程度当然の反応であろうし、こういうシチュエーションで匿名でワルグチ言われるのは通常の1.8倍ぐらいムカつきますんで、お気持ちはたいへんよくわかります。
ただ、「一体2ちゃんねるは何を企んでいるのか」などと、事情をよく知らないまま一緒くたに(しかもマジで)怒っちゃうというのはあまり感心できる姿勢ではありませんですな。2ちゃんねるぐらい巨大なシステムになると当然バカもダメビトもいるわけで、というよりポアソン分布の様式に則ってそういうヤツが大半なのは確かでしょうが、全面的にダメのダメダメという訳ではない、と私は考えています。
まあクライン氏も、その後いろんな人のとりなしである程度認識を改められたようですが、言論を生業とする人にはこの手の乱暴なくくりで「2ちゃんねる」を、ひいては「インターネット」全般を「とにかくダメ」と言い切る向きが少なくありません。小林よしのりとか。ちくしとか。
連中にとっては商売ガタキといいますか、言論の特権的な地位についている自分をおびやかすものでありますからそりゃ攻撃したくもなるでしょうが、私が言いたいのは「2ちゃんねる」にだってああ見えて意外と秩序とか理性的自浄力などが自然発生的にある世界なんじゃないかねえ、ということです。
私は2ちゃんねるでのバトル歴はさほど大したことないんですが(せいぜい20~30戦程度)、匿名で何をやってもかまわない悪逆非道の場、というわけではなく、慣れたユーザー間では暗黙の「やっていいことと悪いこと」の線引きといいますか、間合いのようなものはちゃんと存在すると思います。もちろん板によっても違いますし、中には間合いとかそういう空気の読めない真性バカもいますけど。
全般的に言って私は匿名があまり好きでないタイプで、韓国みたいにすべて実名にするニダ的議論には賛成票を投じる側なんですが、そんなに一方的にダメだダメだというほどではないんじゃないかい、程度の話でありました。どっとはらい。