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不動産環境評価研究所の紹介

2009年02月10日 | 盛土が安定すれば安心
近年私が興味を持っている谷埋め盛土や擁壁の崩壊に関しては、あんしん宅地に関わる会社の方々氏か知らなかったのですが、なんとなく”ググッた”結果、以下のサイトを見つけました。

あなたの宅地は切土上ですか、盛土上ですか?
http://f-kankyo.blogdehp.ne.jp/article/13232144.html

擁壁全面からの水の染み出し
http://f-kankyo.blogdehp.ne.jp/article/13235573.html

このようなことは、土地の資産鑑定にあたりネガティブな要因になりやすいので、あまり積極的に公表しえいないところのほうが多いのですが、このサイトでは実例を用いてとてもわかりやすく解説されて言ます。私の住む川崎市や横浜市には谷埋め盛土、いわゆる既存不適格に該当する増積み擁壁が無尽蔵に存在しています。

かなり大きな会社のようです。http://f-kankyo.jp/index.html

さらに踏み込んんで、独自に谷埋め盛土の安定計算が行われています。私の知る限りでは、ここまでやっている不動産会社は(あんしん宅地を除いて)知りません。

計算条件は、阪神震災と同じような直下型、震度も同程度を想定しています。計算方法は側方抵抗を考慮した簡便法によっています。また、安全率向上要因の圧密沈下や、調整池にあるRC擁壁の基礎杭、鉄道施設の影響は考慮していません。

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 この開発地は、図のように谷筋が入り組んでいて谷の盛土幅は最大150m、盛土厚さ最大17m、盛土幅/盛土厚さの比率は 5~21 となっています。また、危険な盛土の上に存在する戸建て住宅は、2500戸のうち570戸、最も危険な切土と盛土の境にまたがって跨っているのが210戸位で、両方合わせると実に31%、おおまかに3戸に1戸が危険地に存在することになります。

谷埋め盛土は見晴らしが良いため、人気のある土地も多いようですが、このサイトでも述べられているように、一生の財産になるわけですから安全対策を十分に行っておく必要があります。危険な土地を科学的な視点で”危険”と表示していることはとても親切なことだと思います。いま、不動産業界は全体的に絶不調の状態にありますが、だからこそ地形発達史的背景と土地利用の履歴を十分に踏まえた慎重な選択を行い、後悔しないチョイスをすることは重要であり、正当なビジネスチャンスもあるようの気がしてきますね。