地すべりで注目されたと言えば、1985年7月26日に長野県で発生した地附山地すべりを思い出します。テレビ中継もされました。当時私は中学2年生でしたが、結構インパクトがありました。今年で24年目、すなわち”ふたまわり”になります。老人ホームが被災し、多数の犠牲者がでたことで、いわゆる災害弱者関連施設の避難体制についても注目されました。
そして、この記事を書いている8月12日といえば、日航ジャンボ墜落事故の日でもあります。このインパクトはあまりにも強烈でした。もちろんマスコミ報道も、こちらに一辺倒になりました。
また、地すべりのマスコミ報道といえば、今年の春先~初夏にかけて顕著な活動が認められた山形県鶴岡市の七五三掛地すべりがあります。こちらは犠牲者こそ出ませんでしたが、”おくりびと”の映画効果という、特殊な要因が重なって注目を浴びた災害でした。でも最近はとんとマスコミにでません。
本当は被災したあとの生活再建や2重ローンの問題など、長期にわたって普段が戻ってこないほうが深刻な問題なのですが、災害の記憶と想像力の維持管理にいたるまで、国民的関心を仕向けるには相当な努力が必要なようです。