忘れえぬ体験-原体験を教育に生かす

原体験を道徳教育にどのように生かしていくかを探求する。

良い集団と悪い集団 (yutaka の学級通信:第11話)

2010年04月16日 | 教育談義
 集団の中で生活する私達は、集団から計り知れない影響を受けます。
戦前の軍国主義下にあった日本や、共産主義の国、独裁政治の国では、
自分の考えを自由に話すができません。
国という集団ばかりでなく、
学校や学級という集団においても集団は個人に大きな影響を与えています。
 アメリカの教育困難校では銃や麻薬、
犯罪や暴力といった不正が蔓延しているそうです。
 ですからアメリカ社会では、
ジャスティス(正義)ということが声高に叫ばれます。
それは裏返すと正義が通らない土壌があることを暗示しています。
良い集団とは、正義が通用する集団です。
日本では正義を声高に叫ぶことが少ないようです。
そのことは逆に、治安や道徳の高い国である証拠でもあります。
しかし最近の日本は犯罪が増加し低年齢化し、
モラルの低下が大きな問題となっています。
他人を注意しただけでも殺されるなどという悲しい事件も発生しています。
学校の中でも、いじめや暴力などの不正や悪が広がることもあります。
学校は人を教育する場です。
良い人間を育てる環境は、正義が通用する集団でなければなりません。
そして学校は正義が通用する集団であることだけに留まることなく、
ひとりのためにみんなが助け合い、思いやれる集団でありたいものです。

私の原体験 ⑰ (妻の死)

2010年04月16日 | Yutakaの原体験
 妻がいなくなると、妻の役割が否応なしに家族に降りかかってきました。
すぐにやらなければならないことは、妻の通帳やら、妻の関係した取引先の整理でした。
 平日業務の私にとって、休日休みの役所や銀行との手続きが終わるまでに半年近くがかかりました。
 妻の収入分の家計の減少や妻の治療代、葬式にかかったお金の整理などなど、妻のいなくなった後の家計の見直しを始めました。
 長男のアドバイスを受けながら、スカイパーフェクトTVをはじめダスキン、有線放送、新聞、有機米といった、妻が生前に契約して今も続いているものの中で、優先順位の低いものから全て契約を打ち切っていきました。
 それまでは家計や家事は、妻がひとりでやりくりしていましたので、私は我が家が1ヶ月にどれくらいの生活費がいるのか、1年間の支払いがどうなっているのか等々、は全くわかりませんでした。
 残された通帳を眺めながら、手探りの状態での新しい家計のやりくりが始まりました。
親友に「俺の給料だけで生活できるのかな。」と聞くと、親友は「おまえの給料で生活できないのなら、国民の半分の人は生活できないよ」と言われ、なんとかなるかとその時始めて思えました。
 妻がいた頃は、家族で毎年旅行やキャンプなどレジャーの多かった家族ですが、妻の死後はレジャーに行くお金などなく、全くどこにもいかない状態になりました。
幸いなことに一番下の子どもも高校生でしたので、子どもたちとは子離れ、親離れの時期に入りつつある時でした。
 また私の精神状態からして、お金の余裕があったとしてもレジャーで楽しめる状態ではありませんでした。

(つづく)by yutaka