月下、飲んだり読んだり

~何はなくとも一杯の酒~

スヌーピーと佐野洋子さんと

2012年03月17日 23時36分47秒 | 名言

佐野洋子さんの『シズコさん』が分かりすぎて、つらすぎて、
読みあぐねていたころに彼女は死んでしまったんだけれど、
その後彼女のエッセーをたくさん読むようになって
あまりにも共感する部分が多いので驚いている。

自分を客観視する感じ、母親との関係、
子を育てる上で感じていること、読書のこと、
男について思っていること、友達とのこと、
ウザいものはウザいと思っているけれど、
表面を取り繕っちゃうあの感じ、

きっと多くの人が同じように共感し、慰められてるんだろうけど、
これは私の書きたいことを代弁してくれてるんでしょうってぐらい
身近なことばかりで、うんうんと肯いてばかりいる。
そして、ぱらぱらと読むと安心できるのですごく助かっている。
なんていうの、スヌーピーの4こま漫画を読んで
リラックスできるのと似ている。

共感できるから余計に、ああ死んでしまったのかと残念な気持ちになる。
冗談でなく一回お会いしたかったな。
シュルツさんもいなくなってしまったし。

シュルツさんは新聞連載の「Peanuts」を、
最後まで終わらせて、ありがとうって言って、亡くなったんだった。
人はやることが終わったら死ぬんだなと
強く感じさせてくれたのはシュルツさんだったなあ…。


以下引用――
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でも、私、本読むのが好きなの。目あきのうちはやめられないと思うの。それで、それが何の足しにもなってない事よくわかっているの。でも若い子がウォークマンききながら電車にのっているように、活字読みながら電車にのっているの。「フォーカス」でもいいの。(略)

私、人間あんま、本なんか読まない方がいいと思う。本を読んでインテリにならずにすむというのは非常に難しい。教養というものは、凡人にとってやっかいなもので、それは教養をつき抜ける知性を持った選ばれた日とにだけ役立つものである。(略)

(「活字を食べる」『ふつうがえらい』新潮文庫)



○最後の「Peanuts」はこちら。
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Last_peanuts_comic.png


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