『坊っちゃん』

全然～する、という用法は誤りだと言われる。

しかし夏目漱石の『坊っちゃん』には「全然～する」という
言い回しが出てくるよね、あれこそ正しい日本語でしょ？
という意見を目にした。へえ～と思ったので、さっそく読み返す。

本当に出てきた。
６章目の後半、中学生にいたずらをされた「おれ」が、
彼らに対する処分をきちんとしろ、寛大な計らいなど無用だと怒るシーンだ。

>「一体生徒が全然悪るいです。どうしても詫（あや）まらせなくつちあ、癖にになります。
>退校さしても構ひません。……何だ失敬な、新しく来た教師だと思つて……」と云つて
>着席した。すると（後略）
>（「現代日本文学大系17」より・原文ママ）

他にもあるのかもしれないがここしか見つけられなかった。
書籍に右手をかざしたら検索！という魔法があればいいのにね…と書いてから検索してみた。
やはりここだけのようだ。

○青空文庫の『坊っちゃん』
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/752_14964.html


今回はネットのテキスト検索に任せず
久しぶりに漱石の書籍を読んで正解だった。全然～ないの用法のことは置いておいて（いいのか？）
やはり日本語は美しい！と思えたから。

今後もたくさんの綺麗な日本語に触れたい。
そして自分も美しい日本語を書いていきたい。

古典はいい。ありったけ読みたい。
良くないモノもあるんだろうけどね。