蜘蛛網飛行日誌

夢中説夢。夢の中で夢を説く。夢が空で空が現実ならばただ現実の中で現実を語っているだけ。

超現実主義

2005年03月16日 18時33分41秒 | 言葉の世界
久しぶりに、砧公園の世田谷美術館にいった。『瀧口修造:夢の漂流物』展が2月の5日から開催されているので観にいってみたのだ。瀧口修造自身、詩人・美術評論家なのだが、今回の展覧会は主に彼が生前所蔵していた現代芸術家達の作品で構成された展覧会となっている。ダリやデュシャンの作品にはいまさら驚きはしなかったものの、武満徹のクレパス画には少々見入ってしまった。小さな作品で暗く重々しいものだった。でもそのような絵を書く人間は、往々にして対人関係では明るいということを聞いている。会場には英語とフランス語と日本語がジャムセッションする書斎で椅子に腰掛けている瀧口の写真が展示されていたけれど、いかにも仕事をしているって感じの書斎で、それに比べて例えば「男の隠れ家」なんかで紹介されている「書斎」のなんと白々しいことか。
わたしの貧しい書架にも瀧口の「シュルレアリスムのために」があるのだけれども、まだ読んだことがない。ナドーの「シュルレアリスムの歴史」は読んだんだけどね。ひまを見つけて読んでみよう。