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楽園

2009年02月07日 | この本に注目!
楽園〈上〉
宮部 みゆき
文藝春秋

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 宮部みゆきの『楽園』を読み終わりました。
 宮部さんの代表作『模倣犯』の9年後を描いた作品です。あの「連続誘拐殺人事件」で心に傷を負ったルポライター前畑滋子が、不可解な依頼を受けることになる。12歳で死んだ少年が、殺された少女の遺体が発見される前にそれを絵に描いていたという。その少年、萩谷等はサイコメトラーなのか?その真相を追うなかで、滋子はある殺人事件に深く関わっていくとととなり、やがて…
 毎度の事ながら、宮部さんの作品はどれも一気読みを強制してきますな… 今日はこの作品を読むことに熱中している間に日が暮れました 事件の規模としては『模倣犯』に比べようもないし、あの「ピース」ほどの強烈キャラクターも登場してきません。だから、『模倣犯』の続編と期待して読むと肩すかしを食らうかもしれません。どちらかといえば、『名もなき毒』とか『誰か』に近い、印象かな。でも、真相を追いまくる前畑滋子のエネルギーは前作と変わらず、プラス9年の歳月が刻んだ人間臭さが加わって、とても魅力的な「おばさん」になっているなあと感じました。