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せせらぎせらせら

日々思うこと

兄弟

2009-06-21 | ぎらぎら
兄は「疲れたから、ちょっと泳いでくる」と行ってプールに行ってしまうような男である。
僕は頭が疲れたから、物思いに耽る。
僕らは似て非なる者なのだ。

自分になる

2009-06-19 | ぎらぎら
確かに、ネガティヴに見れば自分からは逃れられないとも言えるが、逆を言えば、自分は一生の友ということになる。
自分と親しむために、自分を楽しむために、折に触れて自分と向き合うこと。
そうして人はようやく自分になれる。

心得

2009-06-19 | ぎらぎら
例えば、煙。
煙の動き一つ取ってみても、まだまだ考察の余地があることを僕は忘れかけていた。
日常の、ささやかなもの、見慣れてしまったものをもう一度凝視する努力を。
ゆっくりと。
じっくりと。
貪欲に思索すること。

観察眼

2009-06-19 | ぎらぎら
あらゆる事象には陰と陽とでもいうような対極に位置する二つの顔がある。
僕が嫌悪するとき、僕はその何かにおける愛すべき側面から目を叛けてしまっているに違いない。
もっと冷静にもっと注意深く観察するのだ。

なぜメガなのか

2009-06-17 | ぎらぎら
腹が減ったのでメガ牛丼を食べた。
その夜、夢で牛舎に立った。
牛が言う。
「お前はどうして私を殺す?」
「食べるためだよ」
「では、どうして食べる?」
「生きるためだよ」
「では、どうして生きる?私を殺してまで生きる意味がお前にはあるというのかい?」
牛を納得させるだけの言葉が見当たらない。
牛はさらに続ける。
「正直を言うと、私は自分が生きている意味など知りはしない。だから、お前の命のために死ぬというのなら、それもいいかと思っている。もちろん死は怖いがね。それから、誤解しないでくれよ、私はお前を咎めている訳ではないんだ。ただ死ぬ前に知りたいんだ、お前がなぜほかの命を喰らってまで生きようとするのかを。なぜメガ牛丼を食べるのかを…」

ま、ありがちな(?)嘘話ですけど。
ときに僕らは平然と「意味なんかない」と嘯く。
それにしちゃあ人は生きることに関してなんだかんだ必死だなぁと僕は思うのである。
その必死の行いの中には意味がないでは済まされないようなこともたくさんある。
食う覚悟。
食われる覚悟。
僕にはどちらもない。

これだけはハッキリさせておかなければならない!

2009-06-12 | ぎらぎら
どちらかと言うとベース弾きである僕が、密かにドラムを練習して、スライドとか呼ばれる方法で、バスドラムのペダルをダブルで踏めるようになることに何の意味もない。

最近の僕はそのことに対して、炎天下、汗だくで白球を追う高校球児の青春さながらに躍起になっている。

そう、何の意味もない。

如何せん、そういうのが僕は好きなのです。

僕は人生が好きなのです。

皆様のご指導のおかげでちょっと踏めるようになってきました。

人生はダダであり、僕はオブジェである。


知られざる機能

2009-06-07 | ぎらぎら
僕はgooブログを使っている。
つい今しがたの話。

つれづれなるまゝに、日くらし、PCにむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくっているうちに、なんだか左手の左上に覗く「Esc」キーが妙に気になり始めてしまった。

編集画面で文章を書いている今、ポチッとコレを押したらどうなるんだろう?と。
「Esc」即ち「エスケープ」の語感を思えば、今、それを試すのはいかにもダメそうだ。


ダメそうだからこそ!

好奇心は刺激される。

加熱し始めた興味は理性の追随を許さず悲劇に向かって指を動かした。


ポチ…




全消去

グッバイ、マイ・インプロヴィゼィショナル・センテンス!

意思薄弱

2009-06-05 | ぎらぎら
迷える人々の多くが、何を以て良しとするかという根本の部分で定まってないように思う。
それが万事に通用するとも思えないが、僕の場合はいたってシンプル。
好しを以て良しとする。
または
美しを以て良しとする。

ぶっちゃけ、それ以外に判断基準を持てない僕は、我がことながら一種の精神薄弱かと思われます。

求めてなお

2009-06-05 | ぎらぎら
押してダメなら引いてみろ、という言葉もあるが

得る為に背を向けなければならないものもあるということか。

僕の求めるものは発酵食品の亜種なのか?

仕込みから到達するまでに“棄却”や“後退”という特殊な工程が不可欠だ。

不思議だ。

鍵屋

2009-06-03 | ぎらぎら
駅を出て、繁華街というほどのこともないが夕方の商店街の賑わいを抜け、ようやく家に向かう細い道の途中に鍵屋があった。
古ぼけた佇まいのその鍵屋は扉の横に、やはり古ぼけた看板が掛けてあって、そこには味のある手書きの文字で「鍵」とだけ記されていた。
看板と言っても、黒檀だかローズウッドだかの黒っぽい木の板に黒っぽい文字で書いてあるものだから近づいてみてようやく、ああ、なんだ鍵屋だったのかと判るほどの目立たなさで、そんな看板なものだから僕は最近までそこに鍵屋があったことをすっかり忘れていた。
重い扉を開けると、中はどんより薄暗く、天窓から差し込む唯一の光が店内を赤く染めていた。
人気のない店内には壁一面に無数のアンティークな鍵がぶら下がっていて、その中の幾つかが暗がりの中に鈍く赤い光を反射して、いかにも妖しげな美しさを醸していた。
僕は思わず歩み寄ってまじまじと鍵たちを眺めた。
鍵には大小だけでなく、形状や、金属の色合いにも様々な違いがある。
一筆書きで書けそうなシンプルな鍵から、宝石の埋め込まれた鍵や隅々まで緻密に装飾が施された鍵、さらには何にどう使うのかも解らないような知恵の輪めいた奇妙な造りの鍵、よく見ると中には現代的なディンプルのある鍵まであった。
それら古今東西の、悪く言ってしまえば統一感のない鍵たちだが、夕方の間接光を浴びて不思議と店内には静かな一体感が漂っていた。
「もう閉店だよ」
突然、背後から声を掛けられて僕はビクリと全身が恐縮した。
振り返ると、いつからそこにいたのか、雰囲気のある老人が立っていた。
「ああ、すいません。勝手に鍵を見させてもらっていました」
僕が恐る恐る答えると、老人は低い声で続けた。
「あんたは鍵を買いに来たのかね?それなら、また明日にでもしてくれないかい、今日は見ての通りもう日が暮れかかっている。こう暗くっちゃあ、鍵もよく見えないだろう?」
「あ、いえ、違うんです。家の鍵のスペアを作ろうと思って…。表の看板に鍵と書いてあったので入ってみたんですが、どうやらここはそういう店ではなさそうですね」
「ふむ、なるほど合鍵か。うちも鍵屋をやってるからには本業ではなくとも鍵に関することなら何でも引き受けるよ。しかし、どうしてまた合鍵が必要なのかね?」
不意に理由を尋ねられて僕は不思議に思った。普通、鍵を作るときには理由を聞かれるものだろうか?
半年ほど前から付き合い始めた彼女にそろそろ合鍵を渡しておこうかと思ってやって来たのだが、そのことをそのまま見知らぬ老人に伝えるのも変な気分だ。
僕は少し迷ったが「一つ鍵を失くしてしまって。今は予備の鍵を使っているんですが、また失くしたらまずいので、もう一つ作っておこうかと…」
と結局、差し障りない嘘をついてしまった。
老人は、ふん、と一度鼻を鳴らして「なるほど。それじゃあ、鍵を出しなさい。5分もあれば出来る」と言った。
僕は言われた通りに鞄から鍵を出して老人に渡した。
老人は鍵を手にとって天窓にかざし、くるくると何度か裏返しながら眺めて一言「近頃の鍵はつまらんなぁ」と言ったかと思うと老人はまた、ふん、と鼻を鳴らして店の奥に消えた。
僕はぽつねんと暗い店内に取り残された。
待つ間にまた壁の鍵を見せてもらおうかと壁に寄ったが、数分前に美しく並んでいた鍵たちはもう輪郭さえ見出せないほど暗がりに溶け込んでしまっていた。
店の奥からブウウンと機械音が聞こえたあとギギ、ギィィという研磨音が響いた。
すっかり手持ち無沙汰になった僕はたった今、自分が咄嗟についてしまった嘘を思い返し、悪意がないとはいえ初対面の相手にわざわざ嘘をつくこともなかったと反省した。
しばらくして戻ってきた老人から新旧の鍵を受け取り、代金を払った。
店を出る僕の背後から老人が「明日は朝からやっているからね」と言った。
僕はなぜそんなことを僕に告げるのかと不思議に思って老人を見返すと、彼は不敵な笑いを浮かべながら「なにかあったらおいで」と重ねて言った。

家に着くと、さっそく出来立ての鍵を試してみようと思って、僕はポケットから新しい鍵を出した。
鍵に限らず、新しい物を最初に使うときは何はなくともウキウキするものだ。
意気揚々、鍵穴に差し込もうとしたが何かが引っかかって上手く入らない。
変だ。何度か左右をひっくり返して試したが、やはり駄目だ。
しばらく憮然として立ち尽くした僕は、結局、仕方がないので古い鍵を出してドアを開けた。
明るい部屋の中で二つの鍵を見比べてみると、すぐに原因が判った。
原因もなにも、形が全く違っているじゃないか。
溝の位置、凹凸の具合、これはどう見てもミスというレベルの違いじゃない、故意だ。
鍵を受け取ったときに気が付かなかったのが不思議なくらいだ。
あの最後の言葉、そういうことか。
あの爺さん、一体どういうつもりだ。

翌朝、僕は鍵を握り締め、鍵屋に出向いた。
老人の言った通り、まだ9時過ぎだったがもう店は開いていた。
扉を開けると、僕が口を開くよりも先に老人がまた例の不敵な笑みを浮かべて「昨日の鍵はどうだったね?」と言う。
「どうだったかって!?あなたはわざと違う鍵を僕に渡したんでしょう?」
「ほぅ。なぜそう思うんだね?」
「なぜって、明らかに形が違っている鍵を渡すなんておかしいじゃないですか」
「ほぅ。そんなに形が違っていたか。そりゃ、すまんね。わしもすっかり歳をとって耄碌してしまったもんだ」
「耄碌ですって?どうしてそんな嘘を!」
声を荒らげて僕がそこまで言うと、老人は眼鏡の奥でギラリと目を見開いて応えた。
「ほぅ、嘘?嘘というならば先に嘘をついたのは君じゃないのかね?」
僕は言葉に詰まった。
もう老人の顔から笑みは消えていた。
うろたえる僕を見据え、老人は壁の鍵を指差してこう続けた。
「いいかね?そこに掛かっている数々の鍵を見なさい。一つたりとも同じ形のものはない。鍵というものはね、それに合う鍵穴を開ける唯一の手段だ。近頃のつまらん鍵に合う鍵穴ではピッキングなどという下賎な行為で、ふん、簡単に開けられてしまうものもあるがねぇ。本来、鍵穴というのは絶対の封印であり、鍵はそれを開くための唯一の道具なのだよ。鍵こそ唯一の真実というわけだよ。それなのに君はそこに嘘を持ち込もうとした。その意味が分かるかね?」
突如、様子の豹変した老人が発する刃物のように鋭い気迫とその言葉の意図するところを量りかねて、僕はますます狼狽した。
「うちで扱っている鍵はね、他の何物にも決して開けられることのない封印ばかりなのだよ。無論その中身はこれらの鍵でしか到達できない代物ばかりだ。わしは生涯をかけて世界を旅し、そういった真実を探し出し収集してきた。だからこそ、鍵と鍵穴の間に嘘が入り込むことだけはどうしても許せないのだよ」
それだけ言い終わると、老人はもとの穏やかさを取り戻して、するりと店の奥に消えてしまった。
またすぐに奥から戻ってきた老人は「よく分からないことを言って悪かったね。さ、これを持って、もう行きなさい」と言って僕の手を取り鍵を一つ握らせた。
その時、優しく笑ってみせた老人の表情、そこに深く刻まれた皺。
彼の人生に秘められた悲しみの深淵を垣間見たような気がした。
僕は老人に非礼を詫び、鍵の御礼を告げて店を出た。
去り際に見た壁には、一面に掛けられた鍵たちが天窓から注ぐ朝の光を浴びてキラキラと輝いていた。
背中越しに「なにかあったらまたおいで」と声が聞こえた。

春樹さん

2009-05-29 | ぎらぎら
同世代の友人と小説の話になると、必ずといっていいほど村上春樹の話が出る。
なんとハルキストの多いことか。笑

物凄い影響力なんだろうなぁ。
新作はどんなだろうなぁ。

彼のような人間は、発言の一つ一つが誰かの思想に影響を与えるのだろうから、それを考えると、きっとその重圧も凄いんだろうなぁ。

春樹さんが現在という時代に一体何を投げかけるのだろうか。
光か闇か。両方か。
その点に関して非常に興味はある。

カリスマの動向は、直接的に世の指針となり得るからね。
その意味では、凄まじいクリエイターだ。

なんてことを話そうと思ってたら、
レイナさん、「でも、あの人、顔がカワウソっぽいからなぁ・・・」と一言。

う~ん。
まぁ、っぽいっちゃあ、っぽいが。??

女の感性は思想的なものを悠々と凌駕する!