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松尾貴史氏コラム◇コロナ感染の自民石原元幹事長・重症国民を押し退けて優先入院/少数派

2021年02月02日 | 新型コロナウイルス
Ns170minoritytp 少数派シリーズ 特設|新型コロナウイルス VOL.1161547230b30
松尾貴史氏コラム◇コロナ感染の自民石原元幹事長・重症国民を押し退けて優先入院
M20210131 イラストもご松尾氏の作

■石原氏の国民蔑視言動の一方で我先(われさき)横はいり入院を看過できず
投稿者の文章/コロナ感染し病状悪化でも入院できない多くの国民を尻目に、感染した自民党元幹事長・石原伸晃議員の「即入院」は投稿者も怒り既号で記事にしました。松尾貴史氏は当然ながら見識が高く鋭く、しっかり調査された上での文章なので、「松尾貴史氏コラム」として再び取り上げます。さて誤解のないように申し上げれば、すぐにPCR検査が受けられ、即入院できることはコロナ対策としては当たり前のことです。しかし現在、国民は受けたくてもPCR検査さえ難しく、東京だけでも感染者1万人以上が入院できず、ホテル療養や自宅療養が余儀なくされています。その間、家族にも看取られずに多くの方が亡くなっているのです。特に自宅療養とは言うものの何の医療支援がないので、体(てい)のよい「医療放棄」です。医療者への文句ではなく、惨憺たる現状に追い込んだ菅政権の失態を批判しているのです。石原元幹事長が即入院できたのは、巷の声の通り「上級国民」だからと言い切れます。一般国民との扱いの差は、歴然としています。

同じくコラムにあるように、石原慎太郎都知事が16あった都立病院を半分に減らしたことは、当時、投稿者も大問題として認識していました。国が「全国の保健所」の数を半分に減らしたのも、地方の「大病院の再編成(減少)」を進めたのも、歴代政府・自民党の政策なのです。菅政権のコロナ対策のやる気のなさ、与党自民党・公明党議員の緊張感のなさが原因で、一部の国民が弛みコロナを収束できないでいるのです。他方、石原氏は「最後は金目」 「福島(原発)第1サティアン」 「エイリアン」 「ナマポ」など、今までの政治活動の中で何の自覚もなく蔑視用語を並べる姿に憤りを感じます。虫唾が走るほどの薄気味悪さを覚えます。国民を軽蔑する言動に、国会議員としての人格のなさはもちろん人間として哀れに思えます。石原氏は一顧だにも値しない人間ですが、ことコロナ対策の不平等さを考えれば看過できないので申し上げました。大事な方を亡くされた方は、憤りが極限にきているでしょう。国民もメディアも、怒らなければなりません!

Matsuoiwakan
毎日新聞の日曜版、「松尾貴史のちょっと違和感」というコラムからの記事をご紹介します。
松尾貴史氏はコラムの中で、痛烈な批判をしています。ぜひお読み下さい。
*タイトル付け、文章の省略化、補足は投稿者によるものです。


 ↓ ↓ ▽松尾貴史氏のコラム

■権力に近いだけで命に関わる医療すら優先されて受けやすいということなのか
(国民は)新型コロナウイルス感染拡大について、もっと早くPCR検査を広く実施して、無症状でも陽性だったら大事をとって入院すべきだったと思う。しかし当時の厚生労働相らは「発熱しても4日間待て」などと逆の対応を喧伝(けんでん)し続け医療崩壊を招き、それを国民の早とちりのように釈明していた。元知事のコメンテーターなどは、自分はこっそり検査を受けたくせに、PCR検査拡充は必要ないと主張していたが、罪作りなものだ。

「上級国民」という言葉が再注目されている。ランチのために車を暴走させ、東京・池袋で悲惨な事故を起こした旧通産省工業技術院の元院長に対する警察などの対応が特別扱いに感じた人たちから広まったように記憶しているが、今回は、政権与党の自民党元幹事長、石原伸晃氏が、重症の市民を押しのけるように、逼迫(ひっぱく)している東京都内の国立病院の病床に「横はいり」したと騒がれている。彼の父親である石原慎太郎氏が東京都知事の時に、16あった都立病院を半分に減らし、都立の小児病院も廃止したが、都政に想像力を発揮できなかったツケは、息子ではなく都民にのしかかっている。

すべてではないだろうし、このコラムの掲載時にはさらに増えているかもしれないが、国会議員の感染者・陽性者は、無所属の桜井充氏(自宅待機)、野党では立憲民主党の小川淳也氏(自宅で発熱後、東京都の「発熱相談センター」に電話をかけ、PCR検査の可能な病院を紹介してもらい、公共機関を使えないので、39度台の熱で1キロの道のりを歩いた。その後、入院)、羽田雄一郎氏(知人が感染し参議院議員診療所にPCR検査を受けたいと申し出たが、そのときは無症状のため断られた。発熱し、死亡後に陽性が判明)、共産党の清水忠史氏(高熱、自宅待機、ホテル隔離、自宅待機)らだ。自民党は、高鳥修一氏(発熱・即入院)、渡嘉敷奈緒美氏(発熱・即入院)、竹本直一氏(発熱・即入院)、安藤高夫氏(事務所スタッフ感染で念のため検査、自宅待機)、そして石原伸晃氏(無症状・即入院)である。症状が出た人はいるのだが、権力に近いだけで命に関わる医療すら優先されて受けやすいということなのかと思ってしまうのは私だけだろうか。

■石原氏による蔑視用語の羅列「最後は金目・福島第1サティアン・エイリアン・ナマポ」~
石原氏は「控えよ」という自民党の通達を無視して会食もしていたそうだ。発熱もせきもないが「不整脈がある」ので「医師の勧めで入院した」と説明する。私も不整脈があるので、検査で陽性が出たら待機している重症者をすっ飛ばして入院できるだろうか。全国で入院を待っている陽性者の皆さんも不整脈があるなら主張したほうがいい。しかし、年齢的にあって不思議ではないようなものを理由にたやすく国立病院に入院できるのは初耳だった。報道では「満床」だったけれども、「上級枠」のようなものがあるのだろうか。

石原氏については、福島第1原子力発電所の事故後の対策で中間貯蔵施設を造る地元との交渉で「最後は金目でしょ」というげすなコメントを出したことを思い出す。汚染された土壌の保管先については「福島第1サティアンしかない」と、オウム真理教の施設にたとえてもいた。腹部にチューブを入れて流動食などを送る医療を受けている胃ろう患者の病室を視察して、テレビ番組で「エイリアンが人間を食べて生きているよう」とコメントした時の衝撃も残っている。別の報道番組では、生活保護を受ける人を、テレビでネット上の蔑視用語「ナマポ」(※投稿者補足1)という言葉で揶揄(やゆ)したこともある。恐ろしく特権意識の強い人なのだろう。

国が決めたルールでは、コロナ感染で入院する場合は必ず保健所を通して可否を決めるようになっていたと記憶しているが、与党政治家のこの狡猾(こうかつ)さは特別に許されているのだろう。ワクチンの接種や、治療薬の投薬についても、こういう「方式」が使われるのだろうか。既にこうなっているのかもしれないが。そして「入院拒否者に懲役刑」を閣議決定したそうだ(※投稿者補足2)。入院したくてもできずに遮断される人が多い中、何を考えているのだろうか。

投稿者補足1/生活保護に対する蔑称的な呼び方で、略語にして生保(なまぽ)と言う。
投稿者補足2/1月26日時点による執筆のため。国民の批判を浴びて、その後に撤回。

Sankoub
次号/99・コロナ対策に無軌道な人間は「無差別殺人」に匹敵、家族・他人を感染させ殺すことに
前号/97・世界のコロナ感染者1億人突破・78人に1人の割合、死者は215万人にも及ぶ

Ntopkeiji

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