白い鮪と騙し回転寿司の皿に乗っているのは南半球のガストロ／回転寿司・偽装魚相関図１

偽装魚の実態シリーズ
外国魚・深海魚・開発魚の謎の絆を解き明かす偽装魚相関図１・赤身魚
白い鮪と騙し回転寿司の皿に乗っているのは南半球のガストロ

　本物の鮪

回転寿司の偽装魚の実態は酷いもので、滅茶苦茶ですよ。このカテゴリをご覧になると、ますます回転寿司は遠慮したくなると思います。回転寿司店では、１つの偽装魚・外国魚・開発魚（※）が、いくつも本物魚ネタに化けるのです。そういう意味での、「偽装魚相関図」なのです。

最初は、赤身魚の相関図です。鮪（まぐろ）を始めとする赤身魚には、偽装魚はないと思いがちです。でも鮪の偽装に、開発魚の「ガストロ」を使います。肉質が白身のため、回転寿司店では珍しさを売りにして“白い鮪”と騙まして握ります。その他には、缶詰・惣菜、業務用のツナとして偽装されます。

ガストロやアロツナス（次号説明）が鮪になったり、または鰹（かつお）として出されます。アカマンボウもカジキになったり、ネギトロのネタにされます。これが赤身魚として出される、偽装魚の相関関係です。


図の見方　本物魚（緑）に対して、実際は様々な偽装魚（黒）が使われていることを指します。

■開発魚とは、独立行政法人水産総合研究センター・開発調査センターが、日本人の味覚に合う魚や従来から食べられてきた一般的な魚の食感に似た外国の別種魚や深海魚などを、世界中の海洋から探し出してきた魚の総称です。開発魚は正当な魚であり、それを鯛などの本物魚に偽装して販売する水産業者・食品業者が問題なのです。
▽ガストロ（開発魚）／体長・最大２００ｃｍ、南半球・南緯３０度以南の広い海域で獲れる
▽アロツナス（開発魚）／体長７０～８０ｃｍ、南半球の亜熱帯から亜寒帯海域で獲れる
▽アカマンボウ（日本近海）／体長２００ｃｍ、北海道太平洋岸～沖縄までの太平洋・日本海、インド洋、大西洋の暖海域で獲れる

開発調査センターのサイトから、開発魚・外国魚・偽装魚の写真がご覧になれます。
当カテゴリ 「開発魚・偽装魚を見よう」のご案内ページの説明に沿ってリンクして下さい。
ガストロは、サイトの「魚名・はくせい」欄の両方をご覧下さい。
ここでいう相関図とは、対象魚の魚種や科目が繋がっているのではなく、本物魚に偽装された魚同士を相関関係があると設定したものです。