高校生になった二人は、別々の学校へ。
中学生の時と比べて会うことも少なくなって、
時折長電話をするくらいだった。
相変わらず、恋多き玲子は、新しい恋に翻弄していた。
まゆみさんは、好きな音楽に夢中で、ギターを買うためにアルバイトをしていた。
そんなある日、「ちょっと話しがしたい」と、まゆみさんは、玲子の家を訪ねてきた。
「どうしたの?」
「うん…。実は、好きな人が出来て…。聞いて欲しくて…」
まゆみさんの口から恋の話しをしたい、と言われたのは初めてだった。
「相手は、誰?」
「バイト先の先輩…というか、彼は先にバイトしていただけで、本当は同級生」
「そうなんだ~!」
まゆみさんは、ホームセンターでアルバイトしていた。
彼女の恋の話しに、玲子もワクワクした。