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夏の思い出 3

2021-09-25 12:37:16 | 日記
高校生になった二人は、別々の学校へ。

中学生の時と比べて会うことも少なくなって、

時折長電話をするくらいだった。

相変わらず、恋多き玲子は、新しい恋に翻弄していた。

まゆみさんは、好きな音楽に夢中で、ギターを買うためにアルバイトをしていた。

そんなある日、「ちょっと話しがしたい」と、まゆみさんは、玲子の家を訪ねてきた。

「どうしたの?」

「うん…。実は、好きな人が出来て…。聞いて欲しくて…」

まゆみさんの口から恋の話しをしたい、と言われたのは初めてだった。

「相手は、誰?」

「バイト先の先輩…というか、彼は先にバイトしていただけで、本当は同級生」

「そうなんだ~!」

まゆみさんは、ホームセンターでアルバイトしていた。

彼女の恋の話しに、玲子もワクワクした。


夏の思い出 2

2021-09-24 11:17:21 | 日記
特別な思いがある友達の夢を見た…と言って気にする玲子。

その特別な友達の名前は、まゆみさん。


まゆみさんとは、幼稚園からの幼馴染みでしたが、常に側に居る…というものでもなく、付かず離れず、いつも心地よい距離に居る存在でした。

小学生の時、クラスが違う時も、帰り道になんとなく一緒になって、悩み事を話し合う。

女の子同士でケンカをした時、仲間外れになった玲子をいち早くフォローしてくれたのもまゆみさん。

中学生になって、恋をした玲子。
応援団となって、となりのクラスのスポーツマンの男の子に告白するのを背中を推してくれた。

恋が破れて傷ついた玲子の背中を撫でてくれたのもまゆみさん。

それぞれが一人っ子だったこともあって、なんとなく姉妹のように側にいた。


夏の思い出

2021-09-23 10:39:58 | 日記
私が、社会人になってから知り合った仕事仲間の友人の玲子(仮名)から聞いた話しです。

私が仕事場に着いたある日、玲子がすでに来ていて、ぼんやりと手帳を見ている。

「どうしたの?」

「うん…。夕べ友達の夢を見たの。」

「そうなんだ…」

手帳には、その友達の写真がありました。

玲子とその友達と仲良く肩を並べてピースをしている写真です。

玲子はため息をついた。

「どうしたの?」

「なんで、夢見たんだろう…と思って…。」

「夢くらい見るじゃない!…どうして?何かまずい夢だったの?」

「ううん…。彼女は、笑顔で楽しそうだった」

「それじゃ、いいじゃない。」

玲子はため息をつく。

「何か、その友達には、特別なものがあるんだね…?」

玲子はうなづいた。




いつも

2021-09-22 08:03:17 | 日記
いつも他愛もない私の独り言を見に来ていただいて、ありがとうございます。
毎日のブログは、気持ちの整理になるのでありがたいです
これこらも、よろしくお願いします🙇‍♀️⤵️

マンションの怪 45

2021-09-21 12:03:52 | 日記

彼女は宙に向かって、何者かと会話している。

Y子の肩は、夏なのにかなり冷えていた。

急いで彼女をベランダから連れ戻した。

それ以来、Y子の奇行は見られなかったが、後になって、すべては、ベランダに現れる子供のせいだとわかった。

きっと、旅行先にも現れたんだと思う。

あれから、子供部屋になった彼女の部屋には行っていなかった。

それからしばらくして、彼女はまた引越した。

その後は彼氏が出来たらしく、安心はした…。

…が、今度はマンションの7階…。

引越してからは連絡をすることもなくなり、新しいマンションにも行っていない。

きっと、彼氏がいるなら大丈夫だろう…。

それから数年後、とても幸せそうな笑顔のY子の夢を見た。

ある日どこかですっかりオバサンになった彼女にばったり出会わないかな…、と思います。