ある時、まゆみさんは、深刻な顔をして玲子に会いに来た。
「どうしたの?」
「うん…。」
なんだか、言いにくそうだ…。
「タカシのこと?」
「……うん。タカシくん、好きな人…いるのかな?」
「恋に遠いタイプ…って、言ったけど、何かあったんだね…」
「うん。バイト先の後輩のコと、とても仲が良くて…。もしかして…と思って。」
「…たぶん、何も無いと思うよ。タカシは、誰にでも優しいから、勘違いされやすいんだよね…。」
「…でも、タカシくんがその子が好きなら仕方ないと思うの。ただね…」
「ただ…?」
まゆみさんは、急に口ごもった。
タカシを狙ってるらしい後輩、マリ子にまゆみは嫌がらせを受けていた。
地味で言葉少ないまゆみに、イライラするらしい。
タカシは、頭もよく、仕事も出来て、見た目もスマート…。まさにモテるタイプだった。
まゆみがタカシに好意を持っている事には気づかれていないが、知られたらさらに嫌がらせがエスカレートするかも知れない…と、思うと、まゆみも恐かった。