ところで、そのパワーストーンのお店は、人気のお店などが並ぶ一画にあり、時々有名人なども訪れていました。
「昨日、向こうのお店に、芸能人の⚪⚪さんが来たみたいですよ❗」
「へぇ~すごい!見てみたかったなぁ…」
ある日、そんな会話をしながら、女の子がお店のショーウインドに飾られているビリケンさんを拭いてあげていました。
「実はね、面白いことがあったんですよ~❗先日、こうして、お願いするでもなく、ビリケンさんの足を拭きながら、良く来るお客さんと好きな芸能人の話しをしていたんです。そのお客さんとは、同じKさんのファンで、コンサートにもよく行っているらしいんです。
…で、『Kさんに会いたいなぁ…』なんて話しながら拭いてあげていたんです。そしたら、なんと、奇跡が起きました」
彼女はある日、自宅から少し離れた大型商業施設に開店してすぐに、車で訪れていました。
大型商業施設の大きな駐車場が苦手で、車をどこにとめたのか、見失うとか…。
その日も、さっさと買い物を済ませて、混み合う前に帰ろうと思っていました。
駐車場へ行こうとエレベーターに乗ると、
「あれ?何階だっけ?」
5階だっけ?6階だっけ?
…景色も良かったし、6階だったと思う。
まぁ、間違えても、一階降りてくればいいだけなので…。
迷わず6階を押した。