売り物のビリケンさんだし、社長も、あのマジシャンに触らせたくないんだ…。
確かに、3年間もビリケンさんに触るためだけに(たぶん)お店に来るなんて、社長じゃなくても、嫌かも💦
「それにね…社長が言うに…」
話しは続きがあった。
「例の中国の占い師が、マジシャンの存在を言い当てたらしいんです。」
…出た‼️奇跡の占い師‼️
「あの謎のお客さんの存在まで言い当てたの?!」
「時々、特に買い物もせずに、お店に来るお客さんに、注意した方がいい…と。」
「…だけど、時々、特に買い物もせずに、お店に来るお客さん…って、他にもいるよね」
「大きな人形のような不思議な置物…たぶんビリケンさんの事だと思うんだけど…それが好きで、それに触りたくて来店する男…って、ピンポイントでいい当てたそうですよ」
「確かに…、ビリケンさんがいるのは、この店だけだし、毎回毎回、ビリケンさんに触るだけで、何も買わないで帰る男…って、あの人だけだね。」
そのお店、わかりやすい場所にあるワケではないので、わざわざ探して来る場所なんです。しかも、せっかく来たんだから、少しでも良いエネルギーを得たくて、何かしら購入するお客さまがほとんどなんです。商品は100円くらいのものもあるし…。