いよいよ高額商品◯◯と、マジシャンの対面。
どうやら、マジシャンはいつもの通り
「◯◯はありますか?」
「当店にはありませんが、お取り寄せしましょうか?」
「あ、(今日は)いいです。」
この一連のやり取りをして、残念そうに帰る…という…というシーンを演じたかったのかも知れませんが、今日は、その高額商品◯◯がある。
「…どうしましょうか?」
お店の女の子の問いかけに『ゴクッ』唾を飲み込むマジシャン。
「あ、あの…。え~っと、今日は持ち合わせが無いので、今度…で。」
「わかりました。次回いらっしゃるまで、お取り置きしておきます」
「え?!あ、取り置きはしなくていいです!」
「…そうですか…。」
マジシャンは、慌てた様子で店を出ていった。
「あのお客さま、◯◯を買う気は無いみたいですね」
女の子がつぶやいた。
いつも、店を出る時にビリケンさんの足を掻くのに、今日は慌てていたのか、忘れて帰った。
「また、来ますかね?」
「…どうだろう…。」