G.G.の徒然山遊録

岐阜各務原市周辺の低山の山行記録、折々の雑感、書評などの雑文を記し、山に関する情報を提供します。

鎌ヶ岳(1161 m) ~奇特な人と出合って感動する~

2016-06-22 | 山行

6月18日(土)、快晴、爽やか
参加者:G.G.他5名
アクセス:各務原御在所表道付近駐車場、走行距離:90 km、所要時間:2:35
標高差:約450m
歩行距離:5.8 km
所要時間:5:05(昼食1時間を含む)
御在所表道付近P 8:55 →9:25武平峠→10:50鎌ヶ岳、昼食11:50→12:30三ッ口谷分岐→13:05大滝入口→13:30登山道修理箇所→14:00 P

GPS
トラック:
P→武平峠→鎌ヶ岳→(長石尾根)→三ッ口谷分岐→三ッ口谷→三ッ口谷入口→P
青フラグは山行計画時に設定した(道路修理箇所以外)ウエイポイント(WP、通過点)である。
 GPS標高図:
登頂時、頂上付近のガレ場は迂回路があるので安全に登れる。長石尾根下山時は滑り易く、段差の大きいザレ道の急斜面で慎重な歩行が必要である。

 
(クリックすると拡大) 

山行リポート:
8:30に御在所岳表道近くの駐車場に着いた。裏道、中道入口付近では路上駐車が多く駐車場を探すのに苦労するかと思ったが、駐車場には未だ空きがあり幸先を喜ぶ。
■スカイラインは通らず、旧道の山道を辿り武平トンネル前の登山口に着く。

■ひと登りすると武平峠の十字路に着く。左が鎌ヶ岳、前方はトンネルの滋賀県側、右が御在所山、手前が今登ってきたトンネルの三重県側である。

■武平峠から少し登るとヤマボウシが咲いていた。それを前景にして御在所岳が望める。山頂のロープウエイの建屋もハッキリと見える。
 
■左側には東雨乞岳を従えた、雨乞岳本峰の巨体がくっきりと見える。

急登とフラットな部分が交互に現れ歩き易い区間があった。途中、名は知らないが満開の白い花に出会った。

■標高1100mを過ぎ、鋭鋒が次第に接近してくる。凄まじいガレ場は迫力満点である。
 
■山頂間近のガレ場の斜角と不安定な表面を見れば、まともに登るのは危険であるのが分かる。早々に右側の迂回路に逃げこむ。その時、先に登っていた若い二人組が落とした石がガラガラと音を立てて落下して行くのを見て、一瞬、肝を冷やした。

■頂上に着くと、今まで見えなかった南方の展望が一気に開ける。カシミール3Dによる山座同定を下に示す。
左から入道ヶ岳、野登山(正面)、宮越山(水沢岳)(手前)、双耳峰の仙ヶ岳(奥)、宮指路岳が指呼の間である。
 
■山頂は大賑わいである。若い人が多く華やいでいる。それに釣られて我々も岩塊の上に登り記念撮影する。生憎、逆光であったが良い表情に写ったようである。

■頂上到着が10:50で早かったせいか、日陰の場所が確保でき、ゆっくりと昼食を摂る。何時もながら至福のひと時である。時間がタップリあるので1時間程を過ごす。
■下山は長石尾根を下る。標高950m位までは、急斜面の溝状のザレ道で滑りやすく慎重に歩を進める。分岐点で尾根を離れ三ッ口谷に降り立つ。山頂の賑わいが嘘のようで、人の気配がない静かな沢筋である。

■沢を何回が渡渉し下って行くと滝に差し掛る。名前は分からないが立派である。

■やがて大滝の下り迂回路分岐点に来る。迂回路を降り大滝の登り迂回路分岐点に来るも滝の姿は見えない。見るには荒れた沢を遡行しなければならないのでパスする。折があったら見たいものである。
■トラック図で登山道修理のフラグがある所で素晴らし出合があった。一人の高齢者が小さなツルハシで作業をしているので、何をしているのか尋ねたら登山者の為に、登山道の修理をしているとのことであった。誰に頼まれたのでもなく、全くのボランティアで、一人だけで、長年、コツコツとやっているそうである。世の中にこんな奇特な方が居るとは寡聞にして知らず大感激である。
■少し行くと路傍に、ササユリが2輪見事に咲いていた。花言葉は清浄、上品であるがそれに相応しい。ここまで、見た花はヤマボウシ、ツツジ、名がわからない白い花を見ただけ物足りなかったが、それを補って余りがある。

■三ッ口谷から上がると、湯の山温泉から続く御在所岳表道に出会い更に進むと登山道入口に着く。古色蒼然とした歴史を感じさせる石畳、鳥居、石碑、石仏などがあり信仰の山であったのが伺える。 
鳥居前の石碑には「御在所嶽登山口」と刻まれている。
右の石碑には「大正11年11月 御在所嶽御嶽神社登山道」と刻まれている。

■鳥居を潜り更に進むと、スカイラインの下を潜りスカイライン脇の御在所登山道入口に着く。スカイラインを横切れば駐車場は直ぐである。 

雑 感:
■歩行距離:6 km、標高差:400 mでデータだけ見れば、簡単なコースに思えるが、5時間(但し、内1時間は昼食)も要した事から分かるように、登山道は荒れていて歩き難く、慎重さが要求されるのでコース難度としては上級コースに近いと言える。
■山頂へは次から次えとハイカーが登ってきて賑やかであった。岐阜県の山とは違って、我々の様な高齢者は少数派で、圧倒的に若い人が多く華やいだ雰囲気であった。
■登頂時の最後のガレ場は崩落が進んでいて直登するのは危険極まりない。我々が迂回路に入る直前、近くで落石があり、一瞬、肝を冷やした。
■GPSトラックで登山道修理と記した所で、一人で登山道の整備をしている方に出会った。誰に頼まれたのでも無く、どの組織にも属さず、従って無償で、道具は小さなツルハシ一本で長年、整備を続けているそうである。我々が気なしに歩かせて貰っている陰には、このような方も居ることを忘れてはなるまい。今の世知辛い御時世にこのような奇特な人もいる事を知り感動した。

 


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