北極圏の海氷の激減が、世界各地で異常気象をもたらし、今後も温暖化に対する科学者の警告が続くはずです。サイコパスと噂されているトランプ大統領が無責任にも「パリ協定」から離脱し、地球温暖化に歯止めがかかりません。ホーキング博士の「人類はこのまま何もしなければ、後100年で滅ぶ。今、行動するなら破滅を避けられる」との訴や発達してきた人類の叡智を信じ、人類が生き延びるため何か行動を起こさないといけないでしょう。
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人類最大の脅威の一つとしてホーキング博士が指摘していたのが、地球温暖化だ。
’17年7月、英国放送協会(BBC)のインタビューで、地球温暖化防止の国際的な合意「パリ協定」から、米国トランプ政権が離脱を表明したことを博士は厳しく批判。米国の離脱で地球温暖化が加速、このまま人類がCO2を排出し続けるなら「気温250℃、硫酸が降り注ぐ、金星のような高温の惑星へと地球を追いやるだろう」と警告した。
ホーキング博士は「地球温暖化は後戻りできない転換点に近づいている」と憂慮。’16年9月にも、ノーベル賞受賞者30人を含む365人の科学者による、パリ協定離脱反対の公開書簡に名を連ねている。
山本良一・東京大学名誉教授は、現在進行している北極圏の海氷の激減が、世界各地で異常気象をもたらしていると語る。
「極地と赤道との温度差が小さくなると、中緯度の上空に流れるジェット気流の勢いが弱くなります。このジェット気流が蛇行することにより、極地の寒気が中緯度の地域に流れ込みます。北米などで猛烈な寒波が起きると、『温暖化なんて嘘だ、むしろ寒冷化している』との主張が出てきますが、寒波も温暖化の影響なのです。逆にジェット気流の蛇行で、赤道付近からの空気が流れ込むことで、熱波が引き起こされます」
海水面から蒸発する水蒸気の増加による台風やハリケーンの強大化も深刻だ。
「’12年に米国を襲ったスーパーハリケーン『サンディ』や、’13年にフィリピンを襲ったスーパー台風『ハイエン』なども温暖化の影響によるもの。今後、こうした気象災害の強大化は、国家が立ちゆかなくなるほどすさまじいものになると懸念されているのです」(山本氏)
サンディによる経済損失額は約500億ドル、ハイエンはフィリピン全人口の1割以上が被災するなど、甚大な被害をもたらした。
「メルケル首相のアドバイザー、ジョン・シェルンフーバー博士は、このまま温暖化が進めば今世紀末には人口の大半が犠牲となるだろうと警告していますし、ローマ法王フランシスコも『このままでは最後の審判が近い』と公文書で温暖化の脅威を訴えています。あと20年くらいで脱炭素化社会を実現しなければ、こうした予測は現実のものとなるでしょう」(同)
ホーキング博士も「今、行動するなら破滅を避けられる」と訴えていた。人類が生き延びるため、温暖化対策は待ったなしの状況なのだ。
― ホーキング博士の遺言 人類はあと100年で滅ぶ ―