『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

日本は『略奪大国』なのか?

2015-01-04 10:07:24 | 日記

7つの習慣を翻訳したジェームス・スキナー氏が数年前に書いた『略奪大国』を読んでみました。スキナー氏はTVタックルなどに出演し日本は米国の51番目の州に編入された方が中国などに威嚇されず幸せになれるなど発言が過激で賛否両論ですが『日本は国民の預金を盗んでいる略奪大国』『国が国債で借りたお金の内、支給されている社会保障の不足分40%30.5兆円が国債から老人への年金給付補助に化け、勝手に支払われもうどこにもありません。』『国債は金融詐欺』『インフレは総金融資産税、あなたの今までためたお金の価値がみるみるなくなってしまう。』など外国人目線でいろいろ問題提起をしてくれています。本では「民主主義は、生活水準の平等を保障するものではなく、機会の平等を保障するものである。アービング・クリストル記者・思想家」という言葉を紹介しています。そのような見方をすれば結果平等を求めている日本人、日本社会は正に社会主義国です。スキナー氏は日本国内では格差拡大が問題になっているが、外国、中国などとは既に格差は縮んでいると皮肉っています。さらに日本の問題はまず歳出にメスを入れること。年金など社会保障費が25年前の3倍にも膨れ上がりそれを補うために国債を大量に発行していることを止めさせる。公務員の給料も高すぎで賃金は国民一人当たりの総生産の2.7倍以下に抑えなければならないと主張しています。筆者は歳出カットは政治的にはかなり障害があり、既得権にしがみつく支持者を抱えている政党には出来そうにないと思いますが、始めに歳出にメスを入れ、その後補助を増やすために消費増税するとしたら反対する国民は減るかもしれません。安倍内閣の指南役の一人竹中平蔵氏も日本には残されている時間が少ないと度々語っていますが、安倍内閣がバケツの穴をふさぐ社会保障の大幅カットなど痛みの伴う歳出にメスを入れずにアベノミクスを推し進めて消費増税をしてもタダ漏れで国の借金の根本解決にはならず危機先延ばしで中途半端になるのかもしれません。資本主義の限界を唱えるよりも資本主義の原点に立ち戻ることが必要かもしれません。

 ※本より抜粋 現在の日本は社会主義国家? 資本主義とは何かというと、社会に余剰金が出たとき、その余剰金を会社の資本に投入し、さらに経済を豊かにしていくという主義であり、それを可能にするためのシステムです。それに対して社会主義というのは、社会に余剰金が出たとき、それを社会保障に回すという思想です。

 

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