薄煕来無期懲役

反日デモでも使われた毛沢東思想を掲げ現政権と戦う筋金入の政治家　薄煕来
身長185cmもあるが、党のイメージ操作で長身の警察官に挟まれ小さく見せている。

薄熙来被告に無期懲役＝否認に「証拠十分」―習主席、重い判決で求心力・中国(時事通信) - goo ニュース
裁かれた罪状は『収賄・横領・職権乱用』です。薄煕来は１０日以内に上告する権利があります。但結果は決まっていますが、国民向けに発言する機会を得られます。政治的な主張をするため上告するはずです。裁かれた罪状だけであれば他の大物幹部も犯しており不問に帰されるケースだったのかもしれません。しかし、薄煕来は中国共産党の２つの不文律『個人崇拝をしてはならない。』『民衆運動を政治運動化してはならない。』を犯してしまったのです。この２つを犯すと中国共産党の集団指導体制は崩れ共産党の一党支配体制は崩壊する。だから薄煕来は失脚したのです。一党独裁の中国共産党は富の再分配と平等を旨としながら、市場開放し自由競争を許した。これにより党幹部の腐敗と貧富の格差を生んだ。中国の特色ある社会主義国家という名のもとに・・。その矛盾に焦点を当てたのが薄煕来、毛沢東思想を掲げ富の再配分と平等を掲げ一部支持者の熱狂的な支持を受けた。習近平国家主席は『腐敗問題を解決できなければ、党が滅び、国が滅ぶ』と発言しています。そこに焦点を当て、民衆の心を掴んでいるのが薄煕来です。民主主義国家ならば立場は逆だったかもしれません。薄煕来が上告しても現政権下で判決が覆ることはありえませんが、現政権との裏取引には応じず罪を認めない薄煕来の姿勢は将来の復権を思い描いているようです。薄煕来の復権は腐敗の現政権より世界、日本そして中国人民にとっていいかもしれません。中国のすざましい政治権力闘争を見ていると日本の政治家小沢一郎などの権力闘争など、幼稚園児の争いにしか思えません。今後の中国の政治動向は、習近平国家主席が完全に権力を掌握しているとも言えず又シャドーバンキングにより影を落としている経済も絡まり目が離せません。