少年の頃、世界は狭く、そして暗かった。
遠い外国の事は想像すら出来ず、TVに映る光景はまさしく夢の世界の出来事であり・・。
遅くまで自転車に乗れなかった僕にとっては、たかが隣町でさえ果てしなく遠く遠く感じたものだ。
また、この辺は田舎で当時は車もあまり走らなかったため、日が沈んでから遊びに出るなんて考えた事もなかった。
夜の暗闇は、恐怖と未知の世界以外の何物でもなかったのだ。
今でも、日が暮れて辺りが暗闇に包まれると、あの頃の感覚がふと蘇る事がある。
大人になった僕が忘れつつある、懐かしく、そして不思議なあの感覚を・・・。
(2006年1月8日~2月1日撮影、レタッチソフトにて加工)