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Re:SALOON & VBA

しばらくは、過去BBSの倉庫、および
作成した EXCEL VBA の置き場(公開)として

重い愛

2004年11月10日 00時40分21秒 | 詩(塚原将)
たちどまれるくらいなら あなたと逢える日までの 永さを感じるはずがない 忘れられるくらいなら あなたとの愛を かくしとおすこともない もし出逢いの日にまで戻ってゆけたとしても わたしはやはり あなたから目をそらすことはできずに 重い愛を背負うだろう 塚原将『愛する人よ-あなたと旅ができるなら』より . . . Read more

2004年11月09日 00時05分22秒 | 詩(塚原将)
わたしがあなたに 気づいた時と あなたがわたしに 気づいた時の 違い ワタシの方が先ヨと 少し自慢げにあなたは言う 他からみれば 馬鹿馬鹿しいことが わたしたちの 楽しい口争いのもとになる 塚原将『愛する人よ-あなたと旅ができるなら』より . . . Read more

心になんのかげりもなく

2004年11月08日 22時32分59秒 | 詩(塚原将)
僕が現在いま一番嫌いな言葉は  浮 気   と  うわさ   だ      *  この頃、孤りで飲むことが好きになった。友人たちの遊び話を聞くのが苦痛になった。誰々にもてたとか、海外ではこうだったとか以前は笑いながら聞けた話が、うっとうしくなった。  心になんのかげりもなく、女のひとをただ女としてつき合える友人たちが不思議にも思える。  しかし、心と心の触れあいからそうなっていっても、そうでないに . . . Read more

後姿

2004年11月07日 00時30分59秒 | 詩(塚原将)
閉じた瞳のなかに あなたが座っている ほっそりとした肩を すこしおとして座っている 後姿なのは あなたの悲しげな顔を 知らないせいだ もの淋しい風景なのに わたしは 妙にはなやいでいる わたしはあなたの想いのまんなかに まっすぐに立っているのだ 塚原将『愛する人よ-あなたと旅ができるなら』より . . . Read more

2004年11月06日 08時31分49秒 | 詩(塚原将)
あなたの想いを 両掌に包むと とまどいは諦めきって どこかへいってしまった 信じられないと呟きながら わたしはあなたの想いを そっと心の奥におとした 華やかに彩られた時間に 微笑んで浮かんでいる あなたが わたしのためにさざめく波を抱いていた わたしは心の奥におとした あなたの想いを もう一度みつめなおして 夢を信じた 塚原将『愛する人よ-あなたと旅ができるなら』より . . . Read more

やさしい吐息

2004年11月05日 00時37分13秒 | 詩(塚原将)
洞くつのなかからみる 夏の朝のように あなたはきらめいていた 遠くみつめていると わたしの心のなかに はるか彼方から戻ってくる やさしい吐息を感じた それだけで 満足しなくてはならなかったのに あなたは わたしに想いを投げた あなたはいたずら好きですか 人目につかない路を歩くのが 似合うわたしに 想いを投げたなんて── 塚原将『愛する人よ-あなたと旅ができるなら』より . . . Read more

真夜中の汽笛

2004年11月04日 01時28分21秒 | 詩(塚原将)
同じながさで一日が終わるという なにげない幸せに気づいたのは あなたが旅に出るという 手紙を読んだからだ 四日というごく短い時間が 暗い霧のむこうに浮かんでいて 渡ってゆくすべもない哀しみを 心は残してゆきますという あなたの言葉に深く包みこんで わたしは ふりそそぐ光のなかに いつもよりほがらかな顔をして 真夜中の汽笛を鳴らした 塚原将『愛する人よ-あなたと旅ができるなら』より . . . Read more

小さな希い

2004年11月03日 00時09分13秒 | 詩(塚原将)
ふたりきりで せめて一日を渡ってみたいという 希いは わたしたちの間に ぽっかりと浮かんだまま ながい時間をくぐっている 夢とは思いたくない ふたりの心に ひとしずくの悲しみをおとして── 塚原将『愛する人よ-あなたと旅ができるなら』より . . . Read more

浮かんでいる淋しさ

2004年11月02日 06時37分57秒 | 詩(塚原将)
アッという間に過ぎてしまうさと わたしはわたしに<rb>微笑</rb><rp>(</rp>わら<rp>)</rp>った 淋しさは 酒のうえに絶え間なく 浮かんでいるので わたしはいつも 酒よりも先に 淋しさを飲まなくてはならないので 酔いははるかかなたから 蒼くぶ厚いコートを わたしの心に投げかけて 横を向いてしまった . . . Read more

ひとすじの路

2004年11月01日 00時57分25秒 | 詩(塚原将)
想いが触れ合った瞬間から 暗い森に囲まれた ひとすじの路を歩かなくてはならないのは わかっていた 途中で戻ろうと振りむいても 路は かき消えてしまっていることも 思い出をふやしていくたびに 森は暗さをましてゆく 忘れてしまえばいい わたしはあなたに 無責任に言う そのくせ小さな肩を抱く掌に 力をこめながら ひとすじの路だけは 淡い色彩の花で うずめてゆこうと 塚原将『愛する人よ-あなたと . . . Read more

書き終えた手紙

2004年10月31日 06時05分42秒 | 詩(塚原将)
書き終えた手紙は 読み返さなかった 生まれてきた想いは 数枚の便箋のなかに 飾ることなく 放り込んでしまった わたしのなかに 激しく砕けながら ひとつの人影に向かって 打ち寄せてゆくものが残っていたとは わたしはまだ 少しは白いのかも知れない 塚原将『愛する人よ-あなたと旅ができるなら』より . . . Read more

五月の風

2004年10月30日 01時38分43秒 | 詩(塚原将)
本当は哀しいことなのだ わたしの言葉が あなたの心にかげりをおとしたことは まして雨が あなたに安らぎを与えたなんて それなのにわたしは 冷たい雨に濡れながら 五月の風を 思いきりかかえこんでいる 清々しい瞳から あなたはどんな涙を わたしのために 流してくれたのだろうか 塚原将『愛する人よ-あなたと旅ができるなら』より . . . Read more

ひとひらのしぐさ

2004年10月29日 00時09分49秒 | 詩(塚原将)
なにげなく通りすぎることは できなかった 遠い日の憧憬が わたしの肩に掌をおいていた ひとつの想いは 次々にふくらんで 次々にはじけた そのなかに わたしは暗い炎をみた それなのにわたしは あなたのしぐさのひとひらさえ 忘れ去ることはできなくなっていた 塚原将『愛する人よ-あなたと旅ができるなら』より . . . Read more

通りすぎた風

2004年10月28日 23時59分31秒 | 詩(塚原将)
早い朝の公園のベンチで わたしは手紙を書いた 遠い日はじめて手紙を書いた日のように わたしの想いは 歳月を素速く駆け戻って 麦わら帽子のよく似合う顔になった あなたへの言葉は そんな顔をしたわたしの想いが 呟きつづけた 風が わたしと わたしの想いの 顔をみくらべて 笑いながら通りすぎていって はるか遠くで 哀しみをみせて振りかえった 塚原将『愛する人よ-あなたと旅ができるなら』より . . . Read more

あなたからの手紙

2004年10月27日 00時03分36秒 | 詩(塚原将)
あなたからの手紙  そして 返事のような詩      * 胸がいっぱいなんです 嬉しかったわ お手紙 また読みかえしています 今日は目がはれています 口紅の色も変えました 外はあなたの好きな雪が降っています 白い色ばかり目に入って 寒さは感じません 私の想いが字にならないんです どうしたのでしょう 私の心はあなたでいっぱいです なんでしょう これは 手紙になっていませんね ごめんなさい       . . . Read more