化学系エンジニアの独り言

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電球型蛍光灯とLED

2008-06-15 | 省エネルギー
少し前の話しですが、政府が期限を決めて白熱電球の製造を中止する方針を打ち出しました。発光効率の悪い白熱電球は近い将来なくなるようです。それでは今使っているトイレの電球が切れたらどうするか、電球型蛍光灯に変えることになります。

白熱電球に比べて蛍光灯のほうが発光効率が高いのは周知のことです。日本ではトイレや廊下などを除いて、ほとんどの部屋の照明は蛍光灯です。これに対して、アメリカの住宅ではいまだに白熱球を使っているところが多いはずです。彼らは間接照明を好む、という事情はありますが、一番の理由は白熱球が一番安いというてんです。

しかし寿命を考慮すると蛍光灯のほうが安いんだよ、とアメリカの知人に聞いたところ「私もそれは理解している。でもアメリカには寿命を考慮して電球のコストを比較できない人が多いのさ」ということでした。

最近では蛍光灯よりもさらに効率のよいLED照明の使用も始まっているようです。そこで電球メーカーのHPから寿命や効率の数値を拾って比較してみました。価格は量販店のHPのものです。

白熱電球60Wタイプ
電力 54W
寿命 1,000時間
価格 115円

電球型蛍光灯(60W相当)
電力 10W
寿命 10,000時間
価格 1,080円

LED(40W相当)
電力 5.3W
寿命 20,000時間
価格 7,480円

これら3種をおよそ1年に相当する10,000時間使用したときの電球代金と電気代を計算します。

白熱電球
電球代 10個で1,150円
電気代 540kWhで11,880円(kWhを22円で計算)

電球型蛍光灯
電球代 1個で1,080円
電気代 100kWhで2,200円

LED
電球代 0.5個で3,740円
電気代 79.5kWhで1,749円(60W相当で計算)

まずびっくりするのは、白熱電球の電力消費量、電気代が高くつくことです。合計のコストも飛び抜けて高くなっています。白熱電球の使用をやめようというのも無理はありません。確かに白熱電球に代わるものがあるのですから。
LEDは確かに省エネなのですが、LED球の価格がまだまだ高いこと、40W相当の明るさまでしか出せないことなどの課題があります。
現状では電球型蛍光灯が一番安上がりで省エネ性もよいという結論になります。