化学系エンジニアの独り言

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リサイクルバンク

2006-03-01 | 環境
資源ごみのリサイクルで一番ネックになるのは、どうやって集めてくるかだ。逆に言えば資源ごみを出す人、一般の住民にどうやって協力を仰ぐかだろう。

フィラデルフィアでリサイクルバンクというユニークな試みが始まっている。まず、この銀行に口座を開く。すると家の前に専用のRecycle用ゴミ箱が置かれる。このゴミ箱にはごみ収集のときに測る重量情報を集めるような工夫がなされている。住民は、新聞や雑誌やビンや金属など、資源ごみになるものを分別せずにそのままこのゴミ箱に入れればよい。
それまで出した資源ごみの重量に応じてリサイクルバンクの自分の口座にリサイクルバンクドルがたまってくる。このドルは提携先のお店でクーポン券として利用できる仕組みだ。

利用できるお店はスターバックス、ホームセンター、ドラッグストア、コカコーラなど結構たくさんあるらしい。また、地元のモールに入っている商店でも使えるそうだ。また、環境教育を行っている団体に寄付金として出してもよいらしい。
もらえるリサイクルバンクドルの上限は月25ドルになっている。

自治体はごみ処理費が確実に浮く。
リサイクル業者は資源ごみの量が増えて、工場稼働率も上がり増収になる。
提携先のお店は環境活動に貢献しているというイメージアップになるという仕組み。
口座を開いた人は分別の手間も要らないのでどんどん資源ごみを出す。

なかなかいいアイデアのようである。これまで数千人規模での取り組みの実績があり、今後10万人以上に参加者を増やすせるよう自治体と交渉しているそうである。