Progressive Cafe

プログレ好きなギタリストのブログ
週末にはパンやお菓子を作ります

プログレ・コラム13 - 「Shine On You Crazy Diamond」

2006-12-12 13:33:54 | プログレ・コラム

先月NHK-BSで放映されたPink Floydのライブを観ました。放映するのはうわさに聞いていたのですがちゃんとチェックはしておらず、いつも見ている「寅さん(男はつらいよ)」の直後だったので運よく観ることができたのです。1994年に行われた英国アールズ・コートのライブで、「Dark Side Of The Moon(狂気)」発表21年後にアルバム全曲を初めて演奏したライブだそうです。

「Dark Side Of The Moon(狂気)」はいまさら言うまでもない、プログレというか一般的にはロックの名作中の名作ですね。Progressive Cafeでも以前「プログレ名盤を斬る!?」で取り上げました。ただその投稿のコメント欄を見ていただけばわかるように、個人的にはあまり好きな作品ではありませんでした。そもそもPink Floydは何故か縁が薄く、正直あまり聴き込んでいないバンドなのです。

そんな私は思い入れも特に無いまま放送されたライブを観ました。そして内容が「Dark Side Of The Moon」全曲演奏だと分かって最初は引き気味だったのですが、アルバムを聴くより数段良かったですね、ちょっとびっくりしました。Pink Floyd独特のサウンドの広がり感がライブ音響で効果倍増、そしてお得意のライティングと映像を絡めた幻想的なステージが楽曲とよくマッチしていました。あとサポートメンバーが実に良い仕事をしています。この点は今年4月の素晴らしかったNew Trolls日本公演とかぶりました。これを観てちょっとこの作品を見直して、もう一度じっくり聴いてみようかという気になり早速車に積み込んでいます。

・Shine On You Crazy Diamond / Pink Floyd
そんなPink Floydにやや思い入れの薄い私が一番好きな作品は「Wish You Were Here」です。皆さんご存知の通り先日惜しまれて亡くなったオリジナルメンバーSyd Barrettにささげられた作品です。

そのなかでも「Shine On You Crazy Diamond」は珍しく直接的な表現でSyd Barrettへの想いが綴られた、ある意味理解しやすい曲です。そしてサウンドも歌詞と同様ストレートにリスナーに突き刺さってきます。この作品を初めて聴いたのは高校生の時だったと記憶していますが、その明解なメッセージ性を持った楽曲に素直に感動しました。それ以来ずっと一番お気に入りの曲になっています。

またギタリストとしてこの曲でのDavid Gilmourのプレイは特筆に価します。この曲のメッセージ性を見事に生々しい音色とフレージングで表現していて鳥肌もの、このプレイを聴いただけで尊敬するギタリストになりました。以前コピーしたこともありましたが、とてもあんな風には弾けませんでした。技術云々以上に元同僚に対する感情、想いが乗った音は真似できるものではないのです。

車に乗せたところまででまだ聴いていない「Dark Side Of The Moon」、今日の帰宅時にでも聴いてみようと思います。果たして、以前と印象は変わるでしょうか??


最新の画像もっと見る

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Tommy)
2006-12-15 16:32:04
うは…BS映らないし…。
実は、私も狂気は、あまり好きなアルバムでは
ありません。「欝」が好きな変態です!(笑)

ギルモアのギターの中に、俺は、ラティマーを
観るんですよね。
技術うんぬん、才能よりも、人間としての
年輪を感じさせる数少ないアーティストだと
思ってます。ソロは、少し寝たけど(笑)
返信する
>Tommyさん (francofrehley)
2006-12-15 21:34:50
>「欝」が好きな変態です!
それは変態なのかな?
「欝」は比較的新しいヤツですか?聴いたこと無いかも!

>人間としての年輪を感じさせる数少ないアーティスト
同感です。ここまで来ると技術以上のアーティスト、人間としての深みが出ていますよね。
その点ラティマーも同様ですね。
返信する
私も (プログレッシブな日々)
2006-12-16 16:59:00
こんにちは。私も「Wish You Were Here」がフロイトではいちばんのお気に入りです。中学生の頃にこの作品をリアルタイムで聴いたのですが、狂気の世界に誘うような4音のアルペジオ(?)、そして慟哭のソロ……「Shine On You Crazy Diamond」という曲は、プログレにはまるきっかけの一つになったような気がします(本格的にはまったのは「クリムゾン「宮殿」ですが)。ギルモアは、フリーのポール・コゾフとともに、少ない音数で人を感動させる偉大なギタリストではないかと。ちなみに最近、「Wish You Were Here」(曲のほう)の弾き語りにハマってます。
返信する
>プログレッシブな日々さん (francofrehley)
2006-12-17 09:54:29
どうも、コメントありがとうございます。
>狂気の世界に誘うような4音のアルペジオ
分かります、あの独特の響きと残響のあとの空気感だけでも凄いですよね。
>少ない音数で人を感動させる偉大なギタリスト
同感です。そういうギタリスト、ロックでは最近はなかなか居ませんよね。
返信する
 (Tommy)
2006-12-17 13:49:59
http://rock.princess.cc/rock/pink-album9.html

このジャケ観たことあると思います。

久しぶりに聴いてみるかな…。
返信する
>欝 (francofrehley)
2006-12-17 14:41:33
はい、ジャケは見たことあります。
でも聴いたことはありません。
Final Cut以降はちゃんと聴いたことがないのです。聴かなきゃダメかな、、、
返信する
珍しく、、 (だいまつ)
2006-12-19 18:34:25
珍しく、お菓子以外の記事にコメント、、。

自分もNHKBSのライブは録画しました。
まだ見ていませんが、休みに見るのが楽しみです。

自分は、鬱が出た後の光パーフェクトライブが大好きだったので、今回は対が出た後の大規模なツアーで当時も相当話題になったのを思い出します。
とはいっても、それから12年が経っているんですね。

今回、やっているかどうか見ていないのですが、光のライブでもギルモアが「虚空のスキャット」で座って演奏する机に弦が張っているようなギター、、あれってなんていうギターなんでしょう?

その演奏を見て以来、ギルモアが一番好きなギタリストです。
返信する
>だいまつさん (francofrehley)
2006-12-20 11:55:59
お菓子以外にコメントありがとうございました、うれしい誤算です!



だいまつさんもフロイドそしてギルモアお好きなんですね。放映されたライブはかなり良かったですよ、楽しめると思います。



>座って演奏する机に弦が張っているようなギター、、あれってなんていうギターなんでしょう?

確か使ってましたね。あれはスティールギターと言ってハワイアンとかで良く使われます。弦は指で押さえるのではなくて、ボトルネックの様な専用のスライドバーを使います。なのでフレットはありません。ロックで使われる事はまれですが、あの独特のサウンドからプログレではたまに使われますね。イエスのSteve Howeがよく使ってました。
返信する
あ、、 (だいまつ)
2006-12-21 00:04:59
吹けよ風、呼べよ嵐でした、、。
この曲の中での演奏でした。

あの時の演奏を聴いていると、もうすごいですからね。
今から見るのが楽しみなんですが、やはり「光 パーフェクトライブ」は、本当に好きです。

こいつら、、音楽で空間を歪ませる気か?!

って、見た当時は思いましたね。
それを見た時に、HMやHRが子供じみた音に聞こえて仕方なく、聞かなくなったという事もあります。
かわりに、それ以来フロイドやキングクリムゾンをひたすら聞いたりしましたよ。

Steve Howe,最近の映像は痩せすぎで、ピックリしますね、、。
返信する

コメントを投稿