ロック愛に満ち溢れた情熱的な文章であらゆるロック名盤を紹介するevergreenさんのブログ「Iron Rosary」で先日Curved Airの「Air Cut」が紹介されていました。この作品はあのプログレ界の貴公子Eddie Jobsonが参加していることで有名で、以前当ブログでも紹介したことがあります。確かにこの作品はEddie Jobsonの類まれな才能が曲に生かされ、それまでのCurved Airにはない華やかさと色があります。名盤と言われるだけの内容を兼ね備えた作品であります。
evergreenさんのところでは、一般によく言われることなのですが、「Air Cut」はCurved Airの最高傑作と紹介されていました。私はこれにはちょっと意見が言いたくなってしまったのです。Curved AirはオリジナルメンバーSonja Kristina、Darryl Way、Francis Monkmanの3人が中心で、ほとんどの作品と曲に絡んでいます。WayとMonkmanの両方共抜けているのは「Air Cut」(とそのアウトテイク作品「Lovechild」)だけで、Darryl Way不在の穴をEddie Jobsonが埋めていたわけですね。私はCurved Airの魅力、「らしさ」はSonja Kristinaの妖しいヴォーカルと合わせて、Way&Monkmanが紡ぎだす70年代初期英国アンダーグラウンド臭が充満した荒削りなサウンドだと思っています。あのサウンドとヴォーカルのコンビネーションこそがCurved Airそのものだと思います。
「Air Cut」は確かに良い作品で私も好きですが、Eddie Jobsonの存在、ポピュラリティがその評価をさらに上げている要因になっていることは間違いないでしょう。
私は以上のことからDarryl WayとFrancis Monkman不在の「Air Cut」をCurved Airの最高傑作と称するのには抵抗を感じます。evergreenさんの所でそのようなコメントをされている方がいらっしゃらなかったので、思わずコメントしてしまったわけです。
・Marie Antoinette / Curved Air
私が選ぶCuved Airの最高傑作は1975年発表のライブ作品「Curved Air Live」です。Eddie Jonson在籍期後、オリジナルメンバーがよりを戻して行われたライブの模様を収録したもので、初期の代表曲がバランスよく選曲されており、再会直後でバンドのテンションも最高潮(長続きしなかったようですが)、エネルギッシュな演奏を聴くことができます。その中で私の一番のお気に入りが「Marie Antoinette」という曲、ご存知フランス革命でギロチン処刑されたフランス王妃を題材にした曲です。Marie Antoinetteの劇的、悲劇的な生涯がなんとなくSonja Kristinaのイメージにぴったりです。彼女は元々舞台女優だったので、ステージでは演劇っぽくMarie Antoinetteを演じながら歌っていたのではないかと想像します。このころのライブ映像とかあれば観たいですね。短い曲ながら静と動のバンドアンサンブルも絶妙で、Curved Airの魅力が凝集している曲だと思います。
Sonja KristinaはPoliceのStewart Copelandの奥さんなんですよね。その後の作品ではStewart Copelandが参加していますね。後期Curved Airは実はまだ聴いたことがないのでそのうち聴いてみたいと思っています。
決して商業的には成功したバンドとはいえませんが、70年代初期ブリティッシュ・ロックの息吹をもろに感じさせてくれるバンドとして今もマニアの間では根強い人気があります。
>スタジオ諸作に、どこかこじんまりした印象を覚えてしまったものです。
わたしも同様にそう感じました。バンドのテンションが凄いですよね。
またのセッション参加お待ちしています!
>実に爽やかな蒼い感じがたまらないんです。
彼の栄光の出発点ですもんね。ソ\ーニャが見出したとすればお手柄ですね。
>う~~ん、困ったな・・・?って感じです。(笑)
困る必要ありませんよ。おかげでこちらは良い投稿ができました。お互い刺激しあってロック系ブログを盛り上げて行きましょう!
こちらこそありがとうございました。
最高傑作=「LIVE」というご意見、全面的に同意です。そしてこの「LIVE」は、私にとってカーブド・エア最初の一枚。一聴してぶっとびました。そのせいで、その後に聴いたスタジオ諸作に、どこかこじんまりした印象を覚えてしまったものです。
スタジオ作のMy Favoriteは、モンクマンの実験精神が濃厚で、くだんの「Marie Antoinette」が1曲目に入っている『ファンタスマゴリア』ですね、やっぱり。でも、ファーストでモンクマンが弾いている素人っぽいサイケなギターも好き・・・すみません、人のブログで思わず熱くなってしまいました。
またいつかプログレセッションにお邪魔したいと願っているのですが、このところ、土曜日になかなか時間が取れなくて残念です。
いやはやマイリマシタ。
すみません。
今回AIR CUTに焦点を絞って書いたのですが、
巷でジョブソンは思ったより凄い人気なんですよね。
私も彼の作品については、実はこのAIR CUTが
一番好きなんですよ。実に爽やかな蒼い感じがたまらないんです。
しかし、おっしゃるとおり1枚目から聴いてきた派にとって、カーヴド・エアはソーニャ、ダリル、フランシスこの三羽烏がいないともはや別物なんですよね。
それも納得です。
う~~ん、困ったな・・・?って感じです。(笑)
しかし、結局はこのソーニャさんがバンドを取り仕切っていたんでしょうね。
そうとう、気が強そうなんで・・・。
という風にまとめましたが(強引)
あと、後期ですが 色々入れ替わりたちかわりメンバーの交代劇があり、コープランドさんの参加も興味深いですね。
しかし何と言っても彼らのどん尻ラストアルバムまさかの再結成”ALIVE 1990”・・・この悲愴感がすごい・・声の出ないソーニャさんが涙ものです。
有難うございます。
コラムこれからも期待しております。
でもやっぱり辛口は、
お手柔らかにお願い致します
いたってソーニャさんと違って
私、気が弱いもんで・・・(ここのところ強調です、笑)