沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

知られていない沖縄のダムの工夫

2010-04-11 | 戦跡・沖縄戦・米軍
沖縄北部の太平洋側にある5つのダムは、地下トンネルで結ばれて、名護市の久志浄水場に送られ沖縄南部にも配水されています。
雨が降っても局所的なかたぶい(片降り)の多い沖縄で、洪水被害を防ぐとともに、降雨を有効に利用し、本島全体に配水する仕組みです。
東村と国頭村の境にある新川ダムに案内板がありました。

沖縄の山は、内地と違って広大な流域を持たないため、個々のダム湖は小さいですが、5つ連結することで有効に使えると考えられました。
返還前から計画され、昭和49年に福地ダム、52年に新川ダム、58年に安波ダム、普久川ダム、61年に辺野喜ダムと、5つのダムが完成しました。
伊江島にも、海底トンネルで送水されています。

新川ダムの風景です。流域面積が少ないので総貯水容量は165万トンと最小です。

こちらは、東村にある福地ダム。総貯水容量は5,500万トンと最大です。
ダムは満水に近い状態にしたいのですが、台風などの集中豪雨の際は下流に洪水を起こさないように、貯水に余裕を持たせる必要があり、バランスが難しいです。

貯水量を最大限発揮できるように考えられたのが、ダム湖から下流の河川への洪水吐けだけでなく、上流部への洪水吐けです。
上流に吐きだすとは不思議な感じがしますが、ここは地形的に海に隣接しており、海へ直接放流することで、下流の河川や集落への洪水被害を防ぐ工夫がされています。
上流部洪水吐けとして、全国でも最大規模のものだそうです。


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2 コメント

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ご依頼 (木本真澄)
2010-04-12 20:44:29
環境ビジネスという雑誌の編集部の者です。
生物種の保全をテーマにした頁でやんばるくいなの保護のためにつくられた斜め側溝を紹介したいと思います。
2008年5月10日のブログで紹介されている斜め側溝の写真をご提供いただけませんか。
ご協力いただける場合、写真提供のクレジットを入れさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

やんばる(山原)ドライブ
2008-05-10 07:54:19 |
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木本真澄さんへ (forever-green )
2010-04-13 00:23:48
ご訪問とコメントをどうもありがとうございます。
ご指摘の斜め側溝は、Ⅰ型と呼ばれるもので、クイナだけでなくイモリなどの小動物のために設置されたものです。標識と側溝がセットになっています。
写真はforever-green、または出典は本blogとクレジットを入れていただければ、どうぞお使いいください。その際は使用先をご連絡ください。
なお、偶然ですが、次の記事はⅡ型の側溝を取り上げています。
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