沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

芭蕉布会館

2009-12-14 | やんばる4村(国頭・今帰仁・大宜見・東)
大宜味(おおぎみ)村の喜如嘉(きじょか)にある芭蕉布会館へ行ってきました。
芭蕉布は、江戸時代に江戸上りをした琉球使節団が着用していたので、当時から沖縄で作られていた。
布が黄色いのは、フクギかウコンで着色したのかな。

材料となるのは、
糸芭蕉です。芭蕉には3種類あって、実芭蕉がバナナ。背丈が低いのが花芭蕉。茎から糸を作るのが糸芭蕉。
糸芭蕉は、高さが2mになると上部を切って、茎を太らせます。

皮を剥いて、少しづつ外側から剥ぎ、さらに繊維質を取り出します。
昔の記事 大宜味村(4)芭蕉布 - 浜松沖縄横浜での暮らし

生産工程の一部です。
人力で行なう大変な作業です。
昔は沖縄では広く作られていたようですが、今では生産拠点が大宜味村の喜如嘉しかないようです。

芭蕉布会館の2階には作業部屋があり、実際に芭蕉布の制作過程を見ることが出来ます(入場無料)。
「2階の畳間で糸をつむいでいたようですが、どの工程段階でしょうか?」
2階では聞けないので1階に下りて受付の女性に尋ねると、「平良(たいら)さんの作業のことでしょうか。」と、逆に聞かれた。
「人間国宝の平良敏子さんが、2階にいるんですか?」「そういえば、ビデオに出てくる人と顔が似ていたなあ。」と、私。
「整経(糸によりをかける作業)をされていると思います。」という答を聞いて、また2階に上がると、確かに、3本くらいの糸によりをかけている工程だった。

平良さんは、戦後に芭蕉布を復活させた立派な方です。
この施設は伝統工芸の伝承拠点ですが、今は学ぶ人も100人くらいに減っているそうです。

芭蕉布の小物入れを、お土産にしました。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
見てみたい! (まりあん)
2009-12-14 11:11:17
古くから残っているものって手作業ですものね!
こういう事って かなりすきですね。
受け継いで残してほしいなって思えましたぁ
人間国宝である平良敏子さんとお会いできたんですねー
私も、この地へ行って作業工程みたいです^^
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まりあんさんへ (forever-green)
2009-12-15 00:00:25
2階には、機織りしている男女が数人いましたよ。
大変な仕事だと思うけど、頑張ってやっていました。
私に出来ることは、blogに書くこととお土産を買うことくらいです。
沖縄に行かれたら、大宜味村まで足を伸ばしてくださいね。
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今晩は (小鳥沢)
2009-12-15 21:31:05
若い頃、きもの学院で仕事をしていましたので、織物には大変興味があります。
人間国宝 平良敏子さんにお会いされて、よかったですね。
栽培から、一反の着物地と帯にされるまでが、
機械を使わず、手仕事で仕上げる「芭蕉布」の着物を
いつか着て見たいと思っていましたが、買えませんでした。
沖縄の伝統織物「芭蕉布」・・・
詳しくお書き下さいまして、ありがとうございます。

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小鳥沢さんへ (forever-green)
2009-12-16 00:08:17
着物学院で仕事をなさっていたのですか。
小鳥沢さんに、是非ご覧いただきたい施設ですね。
美ら海水族館から、さらに小1時間北部へ進む必要がありますが、周辺の集落には庭にも糸芭蕉が植えられており、人々の生活を肌で感じることができます。
5,6名の方が機織りもしていました。
平良さんにお会いできるのが、うれしいですね。
12月の沖縄は暖かくて、過ごしやすく、冬の間や花粉症の季節に、沖縄に長期滞在する方もいますよ。
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