蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

『日本の酒』を読む

2007-10-02 | 

先ごろ、絶版となっていた岩波新書の『日本の酒』が、文庫本として再版された。この機に、碩学・樋口謹一郎氏の名著を読んでみた。さすがにこの分野に恐ろしく通暁している人の本だということが伝わってきた。

ところで、私がとりわけ興味深かったのは、酒の世界でも灰を利用していることであった。種麹の純粋性を保つために灰が使われるという。この灰がアルカリ性に弱い雑菌の繁殖を防ぎ、燐酸・カリ分を与え、さらにそれに含まれるミネラル分が役に立つという。
ここからが凄い。この灰は次のように取るあるいは採取する。
100から300年の楢あるいはくぬぎの切株から出ている若木(10~15年)の葉をその厚みが最も厚い頃採取する。これを絶対に雨(水分)にかけないで陰乾をし、貯蔵する。これを銅製の鍋で蒸し焼きにして灰にするのだという。こうして得られた灰を蒸米にかけて種麹の純粋性を保つというのだ。

今の私の畑は肥料分が多すぎるのでいかにそれを少なくしていくかであるが、ソバに使うカリ肥料として何が良いか少しずつ情報を集めていこうと考えている。



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