汚染水の移送 水位僅かに低下 NHKニュース
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、2号機のタービン建屋などに大量にたまっている高濃度の放射性物質に汚染された水を「集中廃棄物処理施設」に移す作業が続けられています。2号機のタービン建屋にたまった水の水位に変化はありませんが、トレンチと呼ばれる施設の水位は僅かに下がっていて、東京電力は移送の効果とみています。
福島第一原発では、建物の中や敷地内で放射性物質に汚染された水が大量に見つかっていて、東京電力の推計で、合わせて6万7500トンあるとされ、復旧作業の妨げとなっています。このうち、2号機のタービン建屋の地下や、トレンチにたまっている2万5000トンの汚染水の移送は19日から始まり、4号機の近くにある「集中廃棄物処理施設」まで1時間に10トンのペースで送っています。2号機のタービン建屋の地下にたまった水の水位に変化はありませんが、トレンチの水位は、20日午後6時現在で、移送を始める前に比べ、2センチ余り下がったということです。今のところ、移送中のホースや移送先の施設からの水漏れなど問題は見つかっておらず、東京電力はトレンチの汚染水の水位は作業の効果で下がっているとみています。東京電力は今後10日余り現在のペースで移送を続け、問題がなければ、ポンプを増設して、送る水の量を増やし、来月中旬までに1万トンを移送する予定です。放射性物質に汚染された水は、ほかにも見つかっていますが、5号機と6号機のタービン建屋の地下や3号機と4号機のトレンチでは、その水位が上昇しているということです。このうち、5号機と6号機では今月4日から9日にかけて、地下水を集める施設にたまった比較的低い濃度の汚染水1300トン余りを緊急の措置として、海に放出しましたが、東京電力は、タービン建屋に地下水が入り込んでいる可能性があるとして、およそ100トンを復水器と呼ばれる施設に移し、たまっている水の量を調べています。また、今月14日、4号機の原子炉建屋の地下で深さ5メートルの水がたまっているのが見つかりましたが、その量はおよそ4000トンとみられることが新たに分かりました。東京電力は放射性物質に汚染されているとみて、今後の処理を検討しています。一方、海の汚染を抑えるため、東京電力は今月15日から原発の取水口付近の海に放射性物質を吸着する「ゼオライト」を詰めた土のうを投入していますが、この効果を調べるため、今月17日に投入した土のう2つを引き上げて、放射線の量を計測しました。その結果、1時間当たり0.65ミリシーベルトの放射線が計測されたということで、東京電力は放射性物質を回収する一定の効果があるとみて、今後の推移を見極めることにしています。
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、2号機のタービン建屋などに大量にたまっている高濃度の放射性物質に汚染された水を「集中廃棄物処理施設」に移す作業が続けられています。2号機のタービン建屋にたまった水の水位に変化はありませんが、トレンチと呼ばれる施設の水位は僅かに下がっていて、東京電力は移送の効果とみています。
福島第一原発では、建物の中や敷地内で放射性物質に汚染された水が大量に見つかっていて、東京電力の推計で、合わせて6万7500トンあるとされ、復旧作業の妨げとなっています。このうち、2号機のタービン建屋の地下や、トレンチにたまっている2万5000トンの汚染水の移送は19日から始まり、4号機の近くにある「集中廃棄物処理施設」まで1時間に10トンのペースで送っています。2号機のタービン建屋の地下にたまった水の水位に変化はありませんが、トレンチの水位は、20日午後6時現在で、移送を始める前に比べ、2センチ余り下がったということです。今のところ、移送中のホースや移送先の施設からの水漏れなど問題は見つかっておらず、東京電力はトレンチの汚染水の水位は作業の効果で下がっているとみています。東京電力は今後10日余り現在のペースで移送を続け、問題がなければ、ポンプを増設して、送る水の量を増やし、来月中旬までに1万トンを移送する予定です。放射性物質に汚染された水は、ほかにも見つかっていますが、5号機と6号機のタービン建屋の地下や3号機と4号機のトレンチでは、その水位が上昇しているということです。このうち、5号機と6号機では今月4日から9日にかけて、地下水を集める施設にたまった比較的低い濃度の汚染水1300トン余りを緊急の措置として、海に放出しましたが、東京電力は、タービン建屋に地下水が入り込んでいる可能性があるとして、およそ100トンを復水器と呼ばれる施設に移し、たまっている水の量を調べています。また、今月14日、4号機の原子炉建屋の地下で深さ5メートルの水がたまっているのが見つかりましたが、その量はおよそ4000トンとみられることが新たに分かりました。東京電力は放射性物質に汚染されているとみて、今後の処理を検討しています。一方、海の汚染を抑えるため、東京電力は今月15日から原発の取水口付近の海に放射性物質を吸着する「ゼオライト」を詰めた土のうを投入していますが、この効果を調べるため、今月17日に投入した土のう2つを引き上げて、放射線の量を計測しました。その結果、1時間当たり0.65ミリシーベルトの放射線が計測されたということで、東京電力は放射性物質を回収する一定の効果があるとみて、今後の推移を見極めることにしています。