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出産時脳性麻痺児への保険制度に思う

2008年12月22日 17時09分18秒 | 国内情報
出産時脳性麻痺児に、保険制度が、来年1月1日から発足するそうである。
妊婦が産婦人科にかかったときに、一出産につき3万円支払い、それを医師が保険会社に取り次ぐと言う方式だそうである。

これは出産時の医療事故による、保障をめぐって訴訟沙汰になるのを食い止めるのが目的で作られた制度であるそうだけれ度、色々問題点が浮上している。

まずこの補償を受けられるのは、
妊娠33週以上の出産で、
出産時の体重が2000㎏以上で、
先天的な要因が原因で無い場合の脳性麻痺に限ると決められていて、
この範囲外の子供は原則として保障の対象外であるという。

これらの子供を除外したならば、ほとんど該当児は出ないと思われるような条件の設定であるらしい。
その上、集められた保険金は全て掛け捨てになるので、
ほとんどが保険会社の収入となる確率が非常に高い代物であるらしい。

毎日放送「ちちんぷいぷい」の話では、
現場の産科の医師などは、忙しくてこの制度には反対だけれど、インタビューに答えているヒマがないとて、相手にしてもらえなかったけれど、
一人のお医者さんが、少し待ってくれるならと言って、インタビューを受けてくださったそうである。
今産科のお医者さんは、何処も忙しさに追いかけられて大変らしい。

その忙しいお医者さんの仕事が更に増える上に、
この保障制度では、現実的に出産時脳性麻痺で生まれた子供さんの、ほとんどが対象外になると思われるので、
反ってそれ以外の条件で障害を持って生まれた子供の親に、不満が出て訴訟が増えるかもしれないとの危惧さえあるそうである。
そして、この補償を受けられる条件はどういう基準でつけられているのかの説明責任まで、現場のお医者さんが負わなければならないという。

只でさえ目の回るような忙しさの中にある産科医の仕事を増やすだけで、
ほとんど効力の見込めないこんな制度を何故作ったのか?

これは官僚の新たな天下り先を創る為と、言われても仕方ないような事ではなかろうか?
産科医と障害を持った子の親を助けると言う名目で、
実際に施行される保障制度は、保険会社の「濡れ手に粟」の丸儲け、
ひいては官僚の天下り先の確保の為にしかならない代物とは!

しかもこの制度の、見直しは5年後と決められているそうである。
普通見直しは3年後の場合が多いというのに、敢て5年後を設定したのも、不満が生じる事を見込んでのことなのではなかろうか?

政府が嘗て施行した「介護保険制度」も、
一時、介護業者の不正の見落としが目立っていたが、
今は余り話題にならないから、それら業者の不正受給は抑えることが出来たのかもしれないが、
料金設定が非常に高い為、少々のことでは頼む気にならないというわけで、
一般には余り利用されないまま、毎年剰余金が出ていると聞く。

何か国民の為と称して出来た新制度は、国民に新たな負担をかけるだけで、
利用価値のないものが多すぎはしないだろうか?

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