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プリズンホテル〈1〉夏 (集英社文庫) 浅田 次郎 集英社 このアイテムの詳細を見る |

浅田次郎 著 : プリズンホテル 夏
を、読みました。
任侠小説で一躍有名になった、売れっ子作家木戸孝之介は、
父を亡くし、木戸の名を継ぐ男子は、自分と叔父だけになってしまいました。
叔父は、大きな一家を構えるヤクザの大親分で、
時代に取り残された温泉ホテルのオーナーになったので
いつか遊びに来るように言われます。
亡き父と仲が悪かった叔父とは、あまりかかわり合いたくないものの
時には温泉ホテルで、ゆっくり書くののいいかと、出かけていた
あじさいホテル。しかし、地元の人々はプリズンホテルとよび
かかわり合いを避けようとしています。
任侠団体専用の温泉ホテル。そこを訪れるヤクザや
紛れ込んでしまった一般人が、繰り広げるドタバタ劇のコメディー小説です。
ヤクザの大親分として、たくさんの子分から敬愛される仲蔵オジは
任侠の世界で生きる男たちが、ほっと一息つけるオアシスをと
あじさいホテルのオーナーになります。
律儀で人情あふれる仲蔵オジのダンディズムに
読者もほっと一息の、オアシスを感じる物語です。
懲役と切っても切れないヤクザにとって、ソフトボールは最大の娯楽。
一泊二食ソフト付きの、このホテルに私も泊まってみたいっ!
気合十分の男気に、圧倒されてしまいそうですけど(笑)