天気 朝は昼から
吉村昭 著 : 雪の花
を、読みました。
職場のボスから、お薦めされた一冊です。
現役実力派獣医師のお勧め小説ということで、
やけに難しいのでは?と、緊張してかかりましたが
とても簡単に書いてある本で、スルスル読めて安心しました。
舞台は江戸時代末期の福井県。
人々を苦しめる疫病の、天然痘予防に一生をささげた
町医者、笠原良策の実話小説でした。
27歳から72歳まで、簡潔に行動を追っていて
凄いスピード感です。
なんども大きな壁にぶち当たり、自分の利益は一切なし。
只々、人々が天然痘で死なない事。それだけが良策のねがいです。
まさに、死ぬ思いで天然痘予防のための、種を福井に運ぶシーンは
圧巻でした。
今では撲滅してしまった天然痘ですが、
撲滅の影に、こんな努力があったんだな~と、
とても感動した物語でした。