(雑記帳） 古都、京都ぶらぶら散歩「永観堂」（１）

金戒光明寺より次の予定の永観堂へ向かうため、丸太町通りを東へ向かいました。しばらく歩くと中年の女性の方に「京都の方ですか？」と、声をかけられました。家内が「違いますけど‥なにか？」と聞き返しました。
　別に京都市民ではなくても、なにかお役に立つことがあれば‥と思うのは人情です。女性は「丸太町堀川へ行きたいのですが‥」と言われました。
　ちょうどバス停があったので、少し来た方向へ戻ったら都合よく、その方向へ行くバスが来て丁寧にお辞儀しながら去って行かれました。
　私たちの世代は「聞くはその場の恥、聞かぬは一生の恥」と教えられましたが、
特に私は「方向音痴」なのでしばしば方向を見失い、文字通り「彷徨」することもありますから、判らない時は遠慮なく聞くことにしています。
　自分の娘たちが小さい頃はちょうど「小さな親切運動」などがあって、困った人があれば見過ごさずに助けよう‥という気持ちで学校でも家庭でも教えてきましたが、最近は少し模様が変わりつつあるようです。
ここ数日悲しい事件の続発は昔のように、素直に振舞っていけなくなったようです。近所の小学校の先生が困惑していました。「もし見知らぬ人に声をかけられたら‥どのように教えるのか？」と。
　戦時中や戦後の物質的に不自由だった時期でも、お互いに生命は大切に助け合い、いたわりながら生きてきた私たち世代にとっては、考えられないことです。
　でもあの日はそんなことも思わず、何かいい事をしたような充実した気持ちで、食事を済ませてしばらく歩きました。もみじの永観堂の山門はすぐそこです。。