（妄想ひとり旅） （１７）「三保の松原」

富士川の畔から東海道を西に向かいました。目指すは次郎長親分で名高い清水市です。そこには「天女伝説」で有名な「三保の松原」があります。
　「羽衣伝説」はこの「三保の松原」だけと思い込んでいたのですが、実は鳥取県倉吉市にもあり、驚いたことに私の住んでいる県内にもあるそうです。
　同じ県内といっても伝説がある北部と、私が住む南部とではかなり距離があり、いずれ伝説ですから別にどうでも良い訳ですので、私はとりあえず「三保の松原」説としておきます。
　天女が舞い降りたと言う松林は、昔から清水市の海岸べりにあり現在は延長約７kmで、五万四千本の松の気が植えられているそうです。
　「羽衣の松」は樹齢６５０年だそうで、添え木などで大事に守られています。この地点からの富士山も天気ががよければ、駿河湾を隔てて絶景のようです。
　天女伝説あるいは「竹取物語」など古い民話や説話文学に見られるように、先人達は宇宙の彼方に神秘的な憧れを持っていたようで、その想像力の豊かさや雄大さには感心しますね。