映画と音楽そして旅

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(妄想ひとり旅) (16)「富士川の畔」

2006-04-02 00:09:23 | 旅 おでかけ
 白糸の滝から富士川に沿って海岸の方を目指しました。その間富士山は私たちを見つめるようにぴったりと寄り添ってくれていました。
考えてみればこの数日間は、私は富士山を東西方向と北方向から、撮影し続けてきたのですから富士山も、私に親近感を示して呉れているのかも判りません。
 旅の疲れでめっきりと足の運びがのろくなって来ましたが、それでもとぼとぼ歩くうちにやっと東海道本線の鉄橋が見えて来ました。
 このあたりで写す写真が最も標準的な、富士山の映像かも知れないと思ったので撮って見ました。宝永年間の爆発で出来たと伝えられる「宝永山」は、右方向ですが、ちょうど雲がかかって少し見えにくいようです。
 東海道本線がこの川の上手でクロスしていますが、最近はこのあたりも住宅などが建って、大きく変貌していることでしょう。
 東西南北どちらから見ても私たちから見ると、全く同じ形に見える円錐形休火山として、清楚で優美な姿は神秘的かつ魅力的です。
 富士川と言えば思い出すのは源平合戦の故事ですね。平家の総大将の平維盛が水鳥の飛び立つ羽の音を、源氏の軍の襲撃と勘違いして逃げ出した‥と云う話です。 彼は平家没落のときこの世をはかなんで、紀州の熊野灘で入水自殺したと言われますが、武系と云うよりもおそらく文系だったと思われる、この平家の貴人の悲劇的な最後に哀れみを感じます。

何分古い写真ですので、大変判りにくい点ご了承下さい。