鎌倉シャツって、たしかユニクロの柳井社長も愛用してましたよね。
おはようございます!経営コンサルタント 中小企業診断士の藤田雅三(フジタ マサカズ)です。
先日の日経MJに次のような記事がありました。
「鎌倉シャツ 損して得取る 利益減覚悟し高級生地」
・”あえて損する”という逆張りの商品政策と国産主義を担う~~鎌倉シャツの個性派経営~
・アパレルの多くが調達費削減による利益率改善に動く中「自ら利益を削ってでも品質を上げ、顧客を増やすしかない」と正反対の決断をした。
・MSK(メーカーズシャツ鎌倉)の売価に占める原価率は60%程度に達し「高級シャツの原価率はおよそ20%」(大手商社)と言われるのに比べ約3倍の水準だ。
・敏感な顧客はそんな素材の違いを口コミで発信。
・評判を聞きつけたあるテレビ番組が09年12月に紹介すると、同月の売上高は前縁実績の2.5倍に急増した。
・その後も縫製費がかさむ高級ポロシャツ、豪州産の極細ウールを使うニットも5145円で矢継ぎ早に発売。
・さらに注目を集め、MSKの10年1~9月の全店売上高は前年比約50%増、10月は同2倍を記録した。
(引用:2010/11/29 日経MJより)
とのことです。
原価率を上げたにもかかわらず、世界同時不況の影響で高級素材の価格が「品質から見て驚くほどリーズナブルだった」とのことで、結果的には上昇を覚悟した原価率は大きな変化はなかったとのことです。
今後、素材の価格が上昇してくるとなかなか難しい局面もあるとは思いますが、品質を上げて、価格は据え置くという、これもひとつのやり方ですね。
商品のお値打ち感を出すのに、「値下げをする」方法と「原価率を上げる」方法があるわけですが、どちらが良いということではありません。
どちらの方法が、自社にあっているのか、です。
できれば中小企業ほど、値下げをするのではなく商品価値を高める方向でお値打ち感を出す工夫をした方が良いでしょう。
また、記事によるとMSKが小粒ながら存在感を発揮する理由について、「シャツ単品に集中し、素材と出店場所を厳選したため」とファッションコンサルタントの方は分析しているとのこと。
中小企業ほど「選択と集中」がやはり大事ということでしょう。
そして課題を「規模拡大後の効率経営の維持と、若い後継者の育成」と挙げられています。
規模が小さな時と大きくなってきた時とでは、企業の取るべき戦略も変わってきて然るべきです。
後継者の問題も、中小企業の特性をよく捉えています。
創業社長は、会社が小さな時から会社と共に成長して行くことができ、何から何まで知っていますが、いざ会社が大きくなってしまった時に、さあ次の社長へバトンタッチ・・・と、急にバトンタッチされた後継者には荷が重いのです。
大企業にはいくらでも、優秀な社長候補がいます。中小企業こそ、後継者・承継問題は早めに準備をすべきでしょう。
さあ、あなたのビジネスでも品質を上げてお値打ち感を出してみませんか。そして、後継者・承継準備は始めていらっしゃいますか。
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