ペーパードリーム

夢見る頃はとうに過ぎ去り、幸せの記憶だけが掌に残る。
見果てぬ夢を追ってどこまで彷徨えるだろう。

博物館に初詣。

2021-01-23 23:15:40 | 美を巡る
2021.01.07.fri.

博物館に初詣。

 

干支の企画展、丑詣。なかなか見応えがあった。
古くから人類との関わりのあった牛は、世界中で様々なかたちで残っている。
鳥獣戯画で牛に注目したことってなかったなあ。
乙巻に見る牛達は賑やかで微笑ましい。


朝鮮半島の素朴な土偶(陶俑)、水滴、香炉、硯など
小さく可愛きもの達を見ていると時間を忘れる。
 

 

雅な牛車を描いた絵巻も多く展示されていたが、
平安時代の牛車に乗るマナーの解説に思わずクスリ。
見返り美牛図にも釘づけ。
 

欲を言えば蘆雪の「牛図」も見たかったわ。
これの写しの帯が欲しいと言ってたことがあったっけ(^^;;


「十牛図」。
牛を本当の自分の象徴として、逃げた牛を追い、
自分とは何かを探し求める牧人の旅の物語絵だ。
相国寺で画僧周文が描いた「十牛図」を見るたびに
心のリセットをかけていたんだけれど、
こうしてみると牛もなかなか活躍してますねえ。


そして、「松林図屏風」。
これはもう今更言うことありません。
でもこんなにガラ空きの第2室は初めてかも。しみじみ堪能した。
こんな贅沢な鑑賞はもうできないかも?
 

その後夫、東洋館のミュージアムシアターで「乱世を生きた画家 等伯」を観る。
終了後撮影タイムがあって、SNSでタグ付けしたら記念品進呈というので、
急いでインスタに投稿(^^;;
ステッカーをいただきました。

  

智積院蔵の久蔵の「櫻図」、等伯の「楓図」は何度も観に行ったので、懐かしく映像で鑑賞した。
松林図は久蔵急逝の後、傷心の等伯が描いたと覚えてたけれど、
この解説ではどうやら櫻・楓と同時期らしい?
しかも、モチーフから三保松原図か天橋立図を描こうとしていたらしい?
そしてどこかの寺社から依頼された障壁画の大下図だったことが、
継ぎ足した紙から推察されるのだそうだ。
ふーん。そうだったんだ。

東博の本館、東洋館と久しぶりにじっくり鑑賞したあとの夕焼け。
感染拡大が広がる中で、少し気が咎めながらのひとときだったが、
やっぱりこの時しか見られない、この日感じた思いはかけがえのないものです。

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