ペーパードリーム

夢見る頃はとうに過ぎ去り、幸せの記憶だけが掌に残る。
見果てぬ夢を追ってどこまで彷徨えるだろう。

甘雨~美響展

2015-06-27 13:06:28 | 美を巡る
150622.mon.


書家で歌人で友人の甘雨ちゃんの個展「美響〜Bikyo〜」へ。
和紙だけでなく、アクリルや布に書いたり、
額装で二重の陰影をつけたり、
PCに取り込んで色調を変えて楽しんだり、
彼女の変幻自在さがそのまま出ている空間でした。

 

繊細だけど、力強い。
甘いのに、どこか強靭。
書は人なり、ね、甘雨ちゃん🎶

ギャラリーmuはバーなので、
お酒をいただきながらの楽しみもあります。
個展に合わせてウイスキー「響」と
新潟の日本酒「甘雨」も取り揃えられて。
で、最初は響、二杯目はオリジナルカクテル「スウィートレイン」。
これは甘雨をジントニックで割ったもの。
喉越しに日本酒の香りが、ふっ、とひっかかります。



初対面のK氏は、二十数年前に、
私が勤めていた出版社に持ち込みに行ったことがある!と。
もしや当時もニアミス?
彼は去年から、甘雨ちゃんの書道教室の生徒さんだそうな。
柴犬のぬいぐるみをバッグに入れて、
散歩させてる素敵なイラストレーター&カメラマンも深夜に登場したり。
飽きない空間です。



30日まで。
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書家 甘雨[美響~Bikyo~]展
http://ameblo.jp/kanwu-lulu/entry-12015213167.html

東京都渋谷区神山町5-6 渋谷酒販会館 B1F
℡:03-5790-9906
月~金曜 19:00~24:00、土曜 15:00~24:00、日曜休
ギャラリーBARにつき1オーダー以上をお願いします

千代田線代々木公園駅、小田急線代々木八幡駅徒歩7分
JR渋谷駅西口バスターミナル~新宿駅西口・中野駅・笹塚
阿佐ヶ谷方面行「放送センター西口」下車歩1分

上高地の白い花

2015-06-24 02:41:28 | 旅する
初夏の上高地は白い花が多かった。

<密やかに生きよと誰に言われたのうつむきて咲く高原の花>

 コナシ(ズミ)  シウリザクラ  オオカメノキ

 サンカヨウ  ズダヤクシュ  フッキソウ

 ミヤマカタバミ  ヤマシャクヤク  マイズルソウ

  ニリンソウの群生  ニリンソウ(ピンク)  ミドリニリンソウ(穂高宮付近で) 

 ニリンソウ シロバナエンレイソウ

 名前がわからないけど花弁が不思議な形。よく見かけた

色付きの花もやさしい。

 ラショウモンカズラ:名前が恐ろしいけれど、その昔、羅生門で渡辺綱が切り落とした鬼の腕に見立てたものらしいですね。 

 ハシリドコロ  タチツボスミレ  エゾムラサキ

自然の寄せ植えにはかなわないなあ。

  

上高地紀行 2

2015-06-24 00:47:50 | 旅する
先月末の上高地二日目をアップするのをケロッと失念していました。

150531.sun.

上高地、ひんやりとした小雨降る朝。
鳥のさえずりが聞こえます。
雲の動きが早い。
傘なしで歩けるといいな。
なんて思いつつ、非常口を出たり入ったりしているうちに
小雨混じりながら、陽がさしてきました。 よし!

 

今朝も鶯の鳴き声がよく響く。
鶯のさえずり、都会より絶対に複雑だと思う。(笑)
ライバルが多いのかな、やっぱり田舎は。

 

 夕べの部屋を覗くと、・・・灰の残り香がいい感じ。

7時に食堂に集合して、朝ご飯。
 ヘルシー日本食。

いつもこんな時間から活動すれば一日は長いんだろうにね。
後片付けをして、部屋の掃除をささっとして
(なんたってここは活動ステーションですから、基本セルフで)、
帰りのバスの時間を逆算して、8時に出発。

  

梓川のせせらぎを目に耳に感じながら、まずは河童橋まで。



ここから明神、徳沢まで向かいます。
この付近一帯のケショウヤナギはすっかり青く芽吹いて、
まぶしいほどの清々しさ。
橋の上から、明神岳を望むと、
その横に、西穂高がちょこっと顔を出していました。

 

チチチチ?・・・ミソサザイの細い声が降ってくるなか、
いざ、雨上がりの初夏の森へ。



幹を縦横無尽に歩き回るゴジュウカラにしばし目を奪われ、
緑のニリンソウがあると聞けばそっちへ走り、
ケキョケキョケキョケキョ・・・・・ウグイスの谷渡りに耳を済ませ、
碧く澄んだ水面に擬態のように泳ぐイワナを見つけ・・・。

イワナ、わかる?

徳沢まで行って帰ってくるためのタイムテーブルを
描いていたにもかかわらず、昨日と同じ、
好奇心200%の観察隊の面々は、
ち~っとも前進できないのでありました。

  

ようやく明神に到着。
コナシの向こうに明神岳を臨む。

あっちの鳥、こっちの花、その先の樹・・・と
寄り道しつつ、観察しつつ・・・・
徳沢まであと3km。
まってろよ~~、ソフトクリーム! 

 

道を曲がるたびに現れる景色の美しさに、ため息が出ます。
もともと上高地では、早くからマイカー規制、美化清掃活動等、
全国に先駆けて取り組んできた歴史がある。
上質な自然が当たり前にあるわけではないということ、
この自然を守るために、どれほどの努力を必要としてきたか、
そして今現在もいかにそれが保たれているか、考えさせてくれる土地でもあります。

 

さてさて、ひたすら歩いて45分。
着きました! 徳沢!!

 

ソフトクリーム!!!
美味しい~~~。

 

ここ徳沢園に泊まるためには、
バスセンターから荷物を持って歩いてこないといけない。
キャンプをするなら、テントや食糧は用意してくれるそうだが。
いくつかのカラフルなテントが、広い芝生の奥に点々と見えた。

 

さて、復路。
明神まで戻って昼食にした方が安心、ということでUターン。
足取り軽く、戻ります。
とはいっても、相変わらずあゆみは遅々と・・・。
オオアカゲラを見つけたり、オオルリの声に耳を澄ませたり
アサギマダラやらカラスアゲハやらを見たり・・・。

 オオアカゲラ発見!

ニリンソウの群落に目を奪われ、山芍薬の楚々とした佇まいに感激して。
サンカヨウ、ベニバナイチヤクソウ、ヨブスマソウ、
ハシリドコロ、ヤマシャクヤク、、、いまなら植物の名前、自信があるんだけどなあ。(笑)

 

明神岳を見ながら、宿で作ってくれたお弁当を頬張り、
いよいよ帰路につく。

 

 


帰りは梓川を左に見て、木道を歩く。
木道ももはや自然の一部。
どこまでもどこまでも歩いてゆけそう。

 

再び河童橋まで戻ると、壮大な明神岳、前穂高岳を眼裏に焼き付ける私たちでありました。



帰りは15時発のさわやか信州号。
渋滞100分にめげそうになりつつ、まあ、帰りはお気楽なバスの旅。


途中たびたび、fbに写真をアップしていたところ、それを見ていた友人から
「なんて浪漫的写真を撮るのか」というコメントがありました。
それくらい、上高地は誰が撮っても浪漫的写真を残せる場所。

また、同行してくださった厚生省・環境省の元国立公園レンジャーであり、
退職後は上高地で働いていらした百武充先生の「上高地トレッキング」の記事を
改めて読むと、あの自然が甦って来て、
これは二倍楽しめる!と言えるほど、充実した二日間なのでありました。